尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

2007年05月01日 21時24分56秒 | 詩集「カメラオブスキュラ」候補集
「家」



小さなときから
わたしは
わたしのことを
家だと思っていた

建物の一角に
不意に
雲の影や
渡り鳥が通り過ぎる
不思議な
空き部屋があった
晴天なのに稲光ったり
夜おそろしい恐竜が
吠えることがあったので
母にも内緒の部屋
だった

今では
わたしを家だと思った
あなたが
まん中で笑っている
ときどきは
吠えたり
光って見せたりね






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