尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

野草は土から咲かねばならない

2009年06月08日 23時52分30秒 | 詩の習作
西脇順三郎は
存在というものに辟易しながら
それでも生き延びるためにのみ
詩を書いた

あるはずものが無い
と気味が悪いだろう
無いものがある
ともっと気味がわるい
生きていくことに伴う本質的な不気味さは
この僕にしろ君にしろ
あそこのぺんぺん草にしろ
本来無いものがある
という居心地の悪さに他ならない
「無」と「空」とか
われわれは言葉を弄して
とにかく現実を観念的に否定したがるが
その根底にはこの存在の不気味さから
逃れでたいという欲望がある

無にあこがれながら営まれている
(だから戦争)
いったいこの歴史とはなんだったのだろうか
それにもかかわらず
われわれの希望というものを探すならば
野に咲くタンポポの
風に揺れている
(ぞっとする)
可憐な美しさ

野草は土から咲かねばならない
詩は血と肉の眠りから書き続けられねばならない

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夢の駅・花の駅

2009年06月08日 10時32分54秒 | 尾崎まことの「写真館」

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空の駅、水の駅

2009年06月08日 10時19分37秒 | 尾崎まことの「写真館」

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