OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

Raspberry PiでNTPサーバ

2014-08-11 15:54:03 | 小型衛星
某小型衛星の運用局は,セキュリティの関係でインターネットには接続されていません.
運用局のPCやデータサーバの時刻同期に外部のNTPサーバにアクセス出来ないのは
とても不便なので,Raspberry Piを使ってLAN接続のNTPサーバを作成してみました.



まず,GPS受信機のPPS信号に同期するNTPサーバ用にリビルドされた
Raspbian wheezyのイメージを下記のサイトからダウンロードします.

Raspberry Pi NTP server image

次に,このイメージをWin32 Disk ImagerでSDカードに書き込みます.

準備はこれだけのようです.SDカードをRaspberry Piに差し込み,電源を入れれば
NTPサーバとしてbootしてくれます.

/etc/ntp.confの設定などは,下記のサイトを参考にしました.

5 minute guide to making an GPS synchronised NTP Server based on a Pi
GPSのPPS信号を使った Stratum-1 NTPサーバの作り方
Raspberry PiでNTP Stratum 1サーバーを作る

ntpq -pでNTPサーバの動作を確認すると,こんな感じ.

 (クリックで拡大)

これで良いのかな?
とりあえず,運用局PCに接続してみよう.

【追記】STM32+ubloxのNTPサーバが販売されていた.

Laureline GPS NTP Server

地味にRaspberry Piの発熱が気になっていたので,STM32の方が消費電力は少なそう.
あと,オンボードのクロックもTCXOか.
ケースも付いてこの値段なら,こちらの方がお買い得だな.

【追記2】NMEAのシリアル出力はPPS信号から遅れて出力されるため,
NEMAに同期させる場合は,そのオフセットを指定する必要があります.
このオフセットの値は,ntp.confで定義されています.

$ sudo emacs /etc/ntp.conf

次の行のtime1の値を適当に調整します.

fudge 127.127.28.0 time1 +0.165

編集後にNTPサーバを再起動すると,新しいオフセット値が反映されます.

$ sudo /etc/init.d/ntp restart

【追記3】オリジナルのRaspbianのイメージではTTYに使われている
シリアル通信を,NTPサーバのイメージではGPSのUARTに使います.
そのため,Raspberry Piをネットに接続したときに,SSHでアクセス
したくても,IPアドレスが確認できません.

ホスト側で検索できないものかと情報を探してみたら,Raspberry Piの
Helpページに解説がありました.nmapというツールで,ホストに接続されて
いるデバイスのIPアドレスが検索できるようです.

raspberrypi.org: IP Address
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