OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

ミサイル技術管理レジーム

2014-11-19 23:29:55 | ロケット
ITAR規制品リストから廃止されたGNSS受信機の高度・速度規制ですが,いろいろと調べていたら,
MTCR(Missile Technology Control Regime)という国際輸出管理レジームがあることを知りました.

この中では,カテゴリーIIの規制品として,11.A.3に速度600m/sを超えて測位情報を提供する
GNSS受信機がリストアップされています.

MTCR: EQUIPMENT, SOFTWARE AND TECHNOLOGY ANNEX

このレジームには,日本はもちろん,アメリカも参加しています.
それなのに,リストの規制品を自国の輸出規制品から外してしまう?

条約ではないので法的な拘束力はありませんが,紳士協定的にどうなのだろう.

ところで,すでに解消したCOCOMと,それに続く国際輸出管理レジームの解説は,
ここが判りやすいです.

武器と市民社会:安全保障輸出管理 国際輸出管理レジーム

【追記】調査を続けていたら,Code of Federal Regulationsという連邦規則集があることを知りました.

GPO: Electronic Code of Federal Regulations (e-CFR)

この規則集のPart 774には,輸出規制品に関する連邦規則がリストアップされています.

e-CFR: Commerce Control List

GNSS受信機に関連した規則を探してみると,まず7A005において,These items are subject to the ITARと
記載されています.

しかし,どうもこれだけではなく,7A105にはMTCRに準じた600m/sの速度規制が記載されていました.
規制の理由であるMTはMissile Technologyのようですが,ATが何を示しているのか不明です.

いまひとつルールが良く判りませんが,GNSS受信機に関連する輸出規制の根拠はITARだけではなく,
他にもあるということなのでしょうか?

いずれにせよ,USMLからGNSS受信機の高度・速度規制が廃止されたからといって,
すんなりとロケットや人工衛星に搭載可能な製品が入手できるようになるわけではなさそうです.
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