アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「入れ墨お断り」…人権侵害?

2020年06月22日 | Weblog
 かれこれ、4か月間も温泉に行ってませんねえ、新型コロナの影響で。自宅の風呂には入ってますよ、為念。
   温泉といえば、入り口に「泥酔の方、入れ墨をしている方の入浴を禁止します」という貼り紙がある。
 ところが、入れ墨をしている人が平気で入浴している。考えてみるに、更衣室に、「入れ墨をしているかいないかを検査する人がいない」。つまり、入浴客が御注進しない限り温泉側が知るよしもない。また、仮に御注進が有ったとした場合、温泉側がどのような態度に出るか…?ドカドカと浴場へ入って、「入れ墨のお客さん!とっとと帰ってください」と、言えますか?
 「何だとコラ!殺すぞ!」と、浴槽へ沈められるかも知れません。ですから、温泉側は、怖くて注意などできない。
  なぬ?「アンティークマンが注意して、入れ墨の客を浴場から追い出せばいいだろう」って? わ、私に何の権利があるのですか?「入れ墨お断り」は、公営、私営関係なく「管理者」の権限です。法に準ずる拘束力を持っています。私は、なーんの権限も持っていません。
 「入れ墨のある方の入館は固くお断りします」の看板を無視して入浴施設に入った暴力団組長が、懲役7月(求刑・懲役1年)の実刑判決を受けたことがありました。罪状は、「貼り紙無視罪」かと思ったら、「建造物侵入罪」でした。この場合は、組長が入れ墨者であることが分かっていたので、入浴施設経営者が注意したという。いい度胸ですよね。しかし、入れ墨組長は、無視して施設に侵入し…早い話が風呂に入って…警察に捕まってしまった。たかが貼り紙と侮るなかれ。懲役7月の実刑ですから。

 「入れ墨お断り」は、人権侵害じゃないかとか、「入れ墨のどこが悪いんだ」とか、入れ墨擁護派もおられる。平和な日本ですから、入れ墨大好き人間がいても不思議はないですがね。
  人権侵害については・・・入れ墨をした人は、「入れ墨お断り」の場所があることを知っていながら入れ墨を入れたんじゃないですかねぇ?それを今更、人権侵害だとか…。まあ、言うのは自由ですけどね。

 なぬ?「潤一郎の『刺青』のケースはどうなんだ」って?
 潤一郎の「刺青」…刺青師の清吉が、娘に麻酔を嗅がせ、一昼夜をかけて背中一杯に女郎蜘蛛を彫った。このような場合は、娘さんの意思で入れ墨をしたのではないので、特例として入浴を許可してもいいんじゃないでしょうか…。
 なぬ?「意思に反して彫られたと主張する人が、たくさんでてきたら収拾がつかなくなるだろう」って?
 そ、その場合は、刺青師に「意思に反して彫りました」という証明書を発行していただくとか…。

 私にとしましては、入れ墨は、「威嚇」ですね。
 「…入れ墨を見せる行為自体が、背後に暴力団組織が存在することを相手方に強く推認させ、相手方を畏怖困惑させるための一手段として用いられている」…このように思います。「オレは、暴力団だぞコラ!」と、人に威嚇を与える道具ということです。出所不明の数字ですが、暴力団幹部の入れ墨率は、63%という。

 最近の入れ墨は、(和彫りがめっきり少なくなり)洋彫り(皮膚の浅い部分に色素を入れる)が多いです。10代の男女が、まるでファッションのように入れ墨をしている。そして、「それ、入れ墨か?」と問うと、「タトゥーです」と応える。入れ墨は和彫り、タトゥーは洋彫りってところかなと…。
 有名人だって、「入れ墨の人お断り」の施設へは入れません。あと、「アートメイク(眉毛やアイラインをタトゥーで入れる)」のおばちゃん方も入れません。だいたいやねー、眉毛を描くのが面倒なので入れ墨で書いておくという、その根性が情けない。油性マジックで書いておけよ!
  米国の人種差別への抗議行動を観ていて、「入れ墨をしていない人は居ないんじゃないかと思いました」。日本人も、ああなっていくのかなあ…。「身体髪膚の毀損」はぁ…やめてほしいのですがね…。