アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

猫ブームに春隣を見いだす

2017年02月04日 | Weblog
日本はどうなっちゃったんでしょうねえ?「猫」ですよ、猫。あっちを見ても、こっちを見ても、猫、猫、猫・・・。
 テレビで、10回目の放送にもかかわらず視聴率が高かった、「耳をすませば」。また観てしまいましたぁ。太った猫やら伯爵猫やら(伯爵の猫は、ご存じ、人形)。この映画は、1995年だから20年以上も前のもの。その頃から、猫ブームが静かに押し寄せてきたのかねえ?
 長女が、「ロシアンブルー」という種類の猫を、3匹飼っておりました。最年長の猫を、「撫で撫で」してあげようとしたら、牙をむいて怒りました。びっくりしましたよ!私に牙をむくとは!なぜ、そういうかといいますと、私は猫に好かれるタイプらしく、初対面の猫でも、私にスリスリしてくるのです。この度、牙をむいた猫も10年前は私にまとわりついていたのです。で、その猫は、それからまもなく亡くなりました。死期を悟っていたのでしょうか?
 しばらく経ってから長女宅を訪れたら、「お骨」になっておりました。猫の「焼き場」まであるという。猫の葬儀を含む猫産業は、しばらく大丈夫そうです。

 立春とはいえ、北国は一年で一番寒い時期。こんな寒さの中にも、かすかに春の気配の前触れのようなものがぁ…。
 実は、私のビックリ腰の痛みが、和らいできました。「普通の人は、1週間寝ているとほぼ治る。長い人でも、2週間あれば完治」…これが定説らしいのですがね。私の場合は、5週間経ってもまだ痛い。
 で、この頃は、高級杖を使わなくても歩けるようになりましたがね。左右の手に杖を持たなければ、痛くて痛くて歩くことができなかった時期がありまして、奮発して、2本買ったんですけどね。話が逸れますが、杖生活で感じたことは、「世の中、杖が必要な人がいかに多いか」でした。早い話が、「高齢化社会=杖社会」なのでしょうけれど、自分が杖を使う身になってようやく感じたことです。

 寒の明けとともに、ビックリ腰が回復する・・・こういう季節を俳句では、「春隣(はるとなり)」と表現するんです。
 「叱られて目をつぶる猫春隣」
 上手いって?私のではなく、久保田万太郎の作品なんですがね。(私の「春隣」の作品は、オチで使います)
 猫って、人の気持ちが解るようです。叱ると、「申し訳なさそうな顔」をするし、叩くマネをしただけで、痛みをこらえるかのように目をギュッとつぶります。万太郎は、そんな猫に「春隣」を見いだしたのです。久保田万太郎、6文字ですから、ヤッパ凄い。俳句の上手さと、姓名が6文字であることと関係があるかって?ありますよ!
 知人に、姓名6文字の人がおりましてね。いつも、「6文字弊害」を冗談半分に嘆いている。「姓名6文字だと、姓名4文字の人より(ワープロ等で文字の)ポイントを小さくされてしまう」…これが、主な6文字弊害。この方、飲み会では、靴下を脱ぐ。俳句の腕前は…これがなかなか大したもので、俳句に野球を詠み込む。

 さて、オチ。
 「杖なしで歩き猫踏む春隣」
 ビックリ腰の回復と、日本で流行っているぅ癒やしの雰囲気をもつ猫…そこに、「春隣」。う~ん、万太郎には及ばないが、オチとしては、マアマアかな。えっ?オチてないって?「春遠し」かぁ。こっちの方がオチてるかな。