アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

久仁生、崇継、アンジェラ…30歳の時代到来

2009年03月02日 | Weblog
  「拝啓15の君へ」から「いのちの歌へ」

 2009年の日本国民の心の琴線に触れるものは、「命、縁(えにし)、絆、感謝」だと考えています。

 加藤久仁生監督の、「つみきのいえ」が第81回アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した。これは日本人監督作品では初という快挙。
 英語で受賞のスピーチをするということで、テレビを観ていました。スピーチは…「オスカー像が重い」で少し笑いをとった。そして、「スタッフなどに対する感謝の意」「鉛筆(鉛筆で描いた作品ので)に対する感謝」そして、「どうもありがとう。ミスター・ロボット」でした。縁、絆への感謝・感謝・感謝。

 締めくくりの、「どうもありがとう。ミスター・ロボット」ですが…随分古いのですが、アメリカの「スティクス」というロックバンドの曲の、「ミスター・ロボット」の歌詞です。どうしてこれが出てきたか?推測ですが、加藤久仁生監督の映像制作会社名が、「ROBOT」なのです。「ミスター・ロボット」と「ROBOT」を掛けたのかなと思います。それが、会場にとれだけ通じたかは不明ですが。

 ミスター・ロボットの歌詞の一部は…
 どうもありがとうミスターロボット
 また会う日まで
 どうもありがとうミスターロボット
 秘密を知りたい
 Thank you very much, Mr. Roboto
 Until we meet again
 Thank you very much, Mr. Roboto
 I want to know your secret

 英語のスピーチ…フレーズの出だしが、「Thank you…スタッフ、鉛筆」でした。つまり、スピーチ全体を「ミスター・ロボットの歌詞」でやっちゃおうという作戦だったようです。
 
 作戦は、まずまずの成功を収めました。この素朴なスピーチを聴いて、即座に連想したのは、「いのちの歌」でした。(NHK朝の連続テレビ小説『だんだん』の挿入歌。茉奈、佳奈が歌ってCDも出ている)作詞がMiyabiさんで作曲が村松祟継さん。(Miyabiは、渡辺雅二さんの三つ目の芸名だと思います)
 「いのちの歌」の歌詞と、加藤久仁生監督がスピーチで訴えたかったことと重なります。
「生きてくことの意味 問いかけるそのたびに 胸をよぎる愛しい人々のあたたかさ」
「ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある」
「命は継がれていく 生まれてきたこと 育ててもらえたこと 出会ったこと 笑ったこと そのすべてにありがとう この命にありがとう」
 ほとんど重なるのですが、抜粋しました。特に、「そのすべてにありがとう」は、加藤久仁生監督の心が正直に表現されています。縁、絆への感謝です。

「手紙~拝啓15の君へ~」アンジェラ・アキが弾き語りで歌うのを聴くと、「合唱にならんべ!」と、思います。キーが低すぎるところがある(変イ長調になっているという人あり)。そこはそれ、NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲では、ハ長調になっていました。
 アンジェラ・アキが中学生の頃、「30歳の自分へ」という手紙を書いていた。そのことが、「手紙~拝啓15の君へ~」を書く動機だった…
 どうして、いきなりアンジェラ・アキか?「手紙~拝啓15の君へ~」の歌詞…
「人生の全てに意味があるから 恐れずにあなたの夢を育てて Keep on beliving
負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は 誰の言葉を信じ歩けばいいの? ああ 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は 自分の声を信じ歩けばいいの いつの時代も悲しみを避けては通れないけれど 笑顔を見せて 今を生きていこう 今を生きていこう 拝啓 この手紙読んでいるあなたが 幸せな事を願います」…正しく、加藤久仁生監督、村松崇継さん、そしてアンジェラ・アキさんの歩んできた道です。
 「加藤久仁生スピーチ→いのちの歌→手紙~拝啓15の君へ~」これ、繋がっています。「縁」です。今、求められているのは、「命、縁、絆、感謝」です。
 3人とも30歳…縁ですねえ!(31歳になった人もいるが、そこまで細かく書く必要もないので)
 
 30歳がいい力を見せてくれています。嬉しいです。また、当たらない予言をさせていただきます。2008年度の中学校の卒業式では、「手紙~拝啓15の君へ~」がさかんに歌われているようです。2009年度は、「いのちの歌」が歌われます。

 加藤久仁生監督、アカデミー賞授賞式で、「ブラビを見てやろうとしたけど、頭しか見えなかった」と残念がっておりました。30歳の若者、自分が獲得したアカデミー賞より、「ブラビを見たぞ」と、自慢したかった?いいんじゃないの。