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もんく [とある南端港街の住人になった人]

危険な気がする

つぶあん、下腹のシコリになっている所の1点から白い練乳状の液体が出てきた。今までこんな事は無かった。とても危険な感じだ。まさか...

そこで今日もクリニックへ。もしかしてガンか? ドクターの話では昨日から飲み始めた薬で脂肪の塊が柔らかくなって傷から出てきたとの事。それでも少し待って十分に柔らかくなったら切って中をクリーニングしてくれるそう。なのでこれから毎日手で絞ってやらないといけない。そのためもう1つ注射器で小穴を開けてもらった。

実は、ネットの情報でガンて事もあると書いてあったので恐れてはいた。そう言う思いは気持ちを悪い方へ悪い方へと導く。今はこうして元気でいるけれども、少しして苦しんで最期の時を迎えるのかも知れないな、などと。

これまでももう随分と多くの猫たちと付き合って来た。皆んな死別と言う事になる。こう言うのは何度経験しても慣れると言う事が無い。なのになぜまた?....

とりあえず、ドクター言うに、心配無いなので、一安心。帰りがけにつぶちゃん、まだ生きられるってよ、と声をかけてしまったが、本人(本猫)にはわからない。



昼ごはんを食べにいつものマレー食堂へ行くと、ガス屋が来ていた。黄色いボンベは日本のプロパンの半分程度の高さしか無い小さな物。食堂なので一般家庭より多く使うんだろう、交換は2個だ。

ガス屋の配達人、かっぷくの良いインド系。ボンベを2個荷台から下ろすと、2個上下に重ねた。するとそのままちょっと斜めに傾けたかと思うと片手で上段のボンベの取っ手のところに手のひらを当ててリズミカルにクルクル回し出した。2個で1セットになったボンベ、そのまま食堂の奥の方へゆるゆると進んで行く。

ガス男、ボンベのどこか1点だけ見ながらクルクル、クルクル。そのまま奥の見えないところへ入って行く。トラックにはボンベが山ほど積まれている様は単調だ。黄色いボンベ以外に何も乗っていない。乗っていないと言うよりギッシリで他の何物をも載せられる余地が無い。


ボンベ運びの手押し車、乗ってないのか?

多分乗ってない。乗せられないだろう。この状態では。誰かから教わったのかなあ?、あの転がし方? これが出来ないとこの仕事、大変だろうし、出来ないかも知れない。

マレーシアでは上司が彼のような作業員の利便性を考えてどうにかするって事はあまりない。階段だったら担いで上がれって事だろうし、100個運んで疲れるってのもきっと考慮されないだろう。トラックにボンベ載せて、はい行ってこい、だけだろう、きっと。

だって、マレーシアでは何やるか命令する人は山ほどいるけれど、どうやるか説明する人なんて皆無なのだ。

そりゃね、このガス男みたいにクルクルができれば良いだろうよ。でも、他のガス男ったら?、同じこと出来るんだろうか? もし出来ないとどうなるんだろう?

仕事って、特に日本なんかはそうだけれど、こう言う個人の技能に支えられていたりする事が多い。何かとりとめのない話になってきたのでここで終わるけれど、危険な気がするなあ。
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