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もんく [とある港街の住人]

重さはいくら?

高校生の頃、友人のKに借りて読んだ「旅の重さ」と言う本が今でも印象に残っている。これは映画化されていたようで、後にテレビで映画版も見たが原作の印象にとても近かったと感じたのを覚えている。

ただ、その頃これが何を意味しているのかを理解はしていなかったと思う。なのにただ印象に残ったのは自分とあまり変わらない年齢の人間(女)が漁師の家で、その男をよく理解も何もしないままにそこで暮らすことに「これで良い、満足している」と言えるのがかなりショックであった。

自分はそれから大学に行くだろうしそして何らかの仕事についてそこで何らかの(これは本当に漠然としたもの)満足のようなものを得る、そうしたある意味普通の生活をどう言うわけか(本当にどう言うわけなのか、わからないが)想定していたと思う。だから、それ以外のこうした、誰からどうみても「良い」とは思えないやり方に満足するものがあるとしたら相当なショックだった。しかも主人公は若くしてそこに深く沈み込もうとしているのだから全く考えられないとしか言いようが無い。

そのショックは30年経ったけれど、結局未だに冷めないものがあって頭の片隅にいつでもこびり付いたように残っている。そうしてやっと今、その事が少しわかってきたのか、それともその影響がこの生活に影響を及ぼしているのか、無関係ではないような気がしている。


とりあえず、頭の重さを測ってみた。(黒いメモリがkg)
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