温泉クンの旅日記

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里の茶屋 群馬・吾妻町

2008-01-16 | 食べある記
  < 里の茶屋 >

 食べ物にアレルギーがあるひとがいる。
 生まれつきのものもあれば、後天的に、ある日アレルギーが発症することもある
らしい。

 ホテルか宿で眠っていたら、突然、深夜に悶絶するほど苦しくなった人があり、
なんと原因は枕が蕎麦殻だった・・・という話を聞いたか読んだことがある。



 蕎麦アレルギーだ。
 たしかに、重い蕎麦アレルギーのひとの殺害方法に蕎麦殻枕を使う、というミス
テリードラマを見た覚えもある。

 いっしょによく酒を呑む友人にも、蕎麦アレルギーがひとりいる。
 本人いわく、ごく軽いものだそうだが、蕎麦屋で呑むのが好きなわたしも彼を
蕎麦屋に誘うことは遠慮していた。
 
 彼も大の旅好きなのだが、蕎麦好きとしては二人旅するにはちょっと腰がひけ
る。
 そんな蕎麦アレルギーのひとと旅してもいける店がある。
 群馬にある「里の茶屋」という店で、手打ち蕎麦も手打ちうどんもやっている。
山菜、天然鮎、きのこなどの季節料理を使ったメニューも豊富だ。

 伊香保から草津に向かう国道を走り、吾妻線の郷原(ごうばら)駅付近を過ぎた
ら途中左折して、薬師温泉とか鳩の湯とか温川温泉の浅間隠(あさまかくし)温泉
郷方面に向かったところにある。



 ところで、この伊香保から草津にかけてだが、運が悪いのか旨い蕎麦をだす店が
なかなか見つけられない。だからわたしにとってこの店は貴重なのだ。



 店のなかは陶芸作品であふれている。むろん、売り物も展示されている。
 蕎麦もうどんも手打ちする多芸な店主ならぬ屋主は、「大戸窯」という陶房も
主宰していて週に一、二回陶芸教室もひらいているのだ。

 おちつける座敷にすわり、ざる蕎麦を注文して煙草に火をつける。ここは煙草が
吸えるのが嬉しい。
 
 蕎麦やうどんに使う食器もすべて自然釉にこだわった陶器がつかわれている。
 ざる蕎麦も、屋主作の味のある陶器の皿に盛られてでてくる。陶器の皿なのに
<ざる>蕎麦はおかしいのでは、などと細かいことはいうまい。



 湯桶も同じ作風の陶器である。



 わたしは、ここではざる蕎麦しか食べたことがないのでうどんの味はわからない
が、見たところでは蕎麦を頼む客のほうがすこしだけ多いようだ。

 だれかと連れだってくることがあれば、うどんを頼んでもらい味見したいとは
かねがね思っているが実現していない。



 そうそう肝心の蕎麦の味だが、この片田舎にしては思ったより上品な蕎麦で、
山の中で垢抜けた美人に出逢ったようである。極上とまではいかぬが高水準なもの
で毎回満足できる。
 だからこそ、昼ごろにここらへんを通ればこの店だ、と決めているのだ。


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