温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

別所温泉(1) 長野・上田

2008-01-20 | 温泉エッセイ
  <別所温泉(1)>

 駅には顔(『貌』のほうがぴったりか)がある。

 一日に乗降客が何十万人もあるような駅と千人にもみたない駅とでは、自ずと
その表情が違ってくるのも当然だろう。



 便利さとか機能を重視して化粧した都会の駅と、田舎のスッピンの駅。
 わたしはどちらも嫌いではない。



 信州の駅と言えば、わたしがまず思い浮かべてしまう別所温泉駅は、とにかく
心がおちつく駅である。



(旅先なんだなあ・・・)
 ホームに降り立つと、じわりと腹の底からそう実感できる。

 ここはもちろん温泉もいい。硫黄のかぐわしい匂いがする軟らかな温泉だ。
 聞けば、いまでは集中管理されていて、どこでも同じ温泉だとのことである。
 飲泉も町のあちこちでできる。



 別所は、信州では最も古い歴史をもつ温泉のひとつで、この出湯の霊験あらたか
な効能はひろく知れわたった。
 その効能は神仏のよるものと考えられ、まず北向観音がまつられた。


     (参道と、奥に北向観音)

 そしてこの観音を中心として長楽・安楽・常楽のいわゆる三ヶ寺ができたので
ある。
 信州の鎌倉と呼ばれているそうだが、本家の鎌倉の近所に住んでいるわたしは
無類の温泉好きなものだから、文句なしにこちらの鎌倉のほうがいいのだ。

  ―(2)へ続くー

  →「北向観音」の記事はこちら

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 里の茶屋 群馬・吾妻町 | トップ | 2008年 年始のテレビ番組 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

温泉エッセイ」カテゴリの最新記事