新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

何かが無いということは、何かを持っていること…。

2020年06月12日 | 四柱・その他


上記は或る女性の命式です。
この命式を見ながらこの様に考える事もできます。
東洋易学では、中庸が良いと言われています。
昔から良いと言われているのは、天干の星の並びが財星と官星と印星…
例えば、年柱から順に偏財・正官・印綬なども良いと言われています(特に男性は)。
いわゆる財官印三法の命というものですね。
そして、五行にバランス良く星(●)があれば申し分ないと思います。

しかし、上記の命式は…
・日柱:丁卯
・天干の並びは、傷官を中心とする食神と印綬との並び(印綬傷官)
・五行を見ると、土の食傷に星(●)が5.5個、そして、木の印星に星(●)が2.5個。
・表の命式と裏の五行が一緒(印綬傷官)。
・五行の金の財星と水の官星とに星(●)が不及。
・食傷が5.5個と多いので、溢れた星が財星を生じますが…。
確かに五行のバランスは良いとは言えません。

人は、生まれる時間を選んで生まれて来ることは出来ません。
産む立場の母親も、生まれる時間までコントロールすることはなかなか難しいと思います。
その様な観点では、人の生死は神様の領分なのだと思います。

上記の命式は、繊細で敏感な感受性を持った芸術性のある命式とも言えます。
その様な、特性や役割を持ってこの世に誕生されたのだと思います。
彼女の特性を両親が理解して育ててあげれば良いのですが…
理解できずに、親の価値観等を子供に要求し、何でお前は○○が出来ないの…と、自分の命式に無いことを要求されると辛いものです。
上記の命式は、大過した土の傷官が過傷官となり、水の官星を土剋水と尅します。
特に官星が弱い命式ですので、官星が持つ象意を要求されると辛くなり、ガラス細工の彼女の心は傷つきます。

車で例えるよくわかります。
オフロードは四駆が良いですし、高速道路はスポーツカーが良いのです。
この様な、五行のバランスの悪い命式は、平凡な命式ではないので、その非凡さを引き出す環境や相性が必要なのですね…。
無いところにフォーカスせずに、有るところにフォーカスして、その命式の良さを引き出してあげれば良いのだと思います。
何かが無いということは、何かが有ると言う事。
バランスよく有るということは平凡とも言えます。
五行や変通星の良さを引き出してあげたいものですね…
そのためには、愛と環境と相性がポイントかも知れません…。

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