新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

四柱推命(安岡正篤 先生の知命と立命の本から)

2009年09月17日 | 四柱・その他
私の鑑定所の看板には『知命と立命』の文字が刻まれています。
この文字は、陽明学者・思想家で有名な安岡正篤先生の本『知命と立命』から引用したものです。
その本の中で、安岡先生は四柱推命のことを以下の様に書いております。

【 四柱推命】
確かに、物には本来備わっておる性質や性能がある。その人間が本具しておる素質・内容というものには自ら型が決まっている。それは物質と同じことだ。水というものは、いろいろの物に含入して色も味も違うけれども、科学的にいうならば、H2Oというものが原型になっている。と 同様に人間の原型というのはだいたい決まっている。これについては東洋に「命理学」という面白い学問がある。唐、宋の時代にできて、明の時代に大成したといってもよい。人間の運命を判定する学問で、非常に豊富な資料、データーを集めて、それを千年二千年にわたる何百万、何千万に及ぶ人事、人間関係のデーターを集めて、その統計に基づく独特の推計学ともいうべきものである。それを俗に「四柱推命」という。
何を四柱というかというと、その人の生れた年、月、日、時間、この四つが正確であれば、よく当たる。お母さんのお腹の中から分離した、即ち本当の出生の年、月、日、時間が問題だ。届出の日というのは当てにならない。二月十一日生まれなどというのは当てにならない場合が多い。十日に生れたり、十二日に生れたのを十一日が紀元節だから十一日に届けるとか、大晦日に生れて、十二月三十一日と届けるのはめったにない。だいたい元日として届ける。それでは駄目で、本当に生れた日の時間まで分かれば、非常に的確にその人間の待って生れた素質、能力、たどるべき社会生活、社会的職業のどういう方面に適応するかというようなことが分かってくる。また、親子、夫婦、兄妹、朋友等の関係も非常によく出てくるものがある。
日本には幕末、文化・文政頃に入ってきたもので、仙台藩の藩医であり、藩儒であった櫻田虎門という人から知られるようになったのですが、難しいものだからあまり人がやりません。九星だとか気学であるとか、運命学と称するものがたくさんありますが、学問的にいうとどうもあまり感服できないが、この推命学は非常に蓋然率というものが高い。これで見ると人間というものは決まりきったもののように見える。そのためにしばしば宿命観に陥ってしまう。しかしこれも実は「宿命」を説いたものではなくて、「立命」を説いているものです。


安岡正篤(1898―1983)
漢学者。大阪府生まれ。1922年(大正11)東京帝国大学政治学科卒業。在学中に独学で東洋哲学を修め、陽明学者として活躍した。24年に『日本精神の研究』を著し、大正デモクラシーに抗して伝統的日本主義を標榜(ひょうぼう)し、社会教育研究所を設立。27年(昭和2)東洋思想研究所の金鶏学院を設立し、青少年教化のため、31年に金鶏学院の事業として日本農士学校を創設した。翌32年に反共団体の国維会を発足させ、戦争中は大東亜省顧問となり、のち敗戦の「玉音放送」草案を執筆した。49年に全国師友協会を設立して政財官界指導者の教化を行い、戦後保守政治の思想的支柱となった。著書に『陽明学十講』『東洋倫理概論』など。83年12月13日没

新栄堂

クリックしてね
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする