
8日の議会報告会終了後、「松下中央合唱団」の定期演奏会に行ってきました。(写真はイメージ)
知ってました?松下電器に、全日本コンクール金賞に15回も輝いている名門の合唱団があるのを。
先月に亡くなられた宗左近さんの詩による合唱曲を初演していました。
「匂い」
匂い 曙の飛沫です
生まれる前の光です
匂い 自分を抱くぼんやりです
自分に抱かれるほんのりです
匂い 羞かしさから生まれる羞かしさです
裸です 裸よりも裸です
匂い 膨らみます だから明るみます
明るみます よって膨らみます
匂い 生まれたばかりのに恋しています
ええ恋の親ではなくて恋の子です
恋 向こうむきの匂い それが慕わしさ
恋 こちらむきの匂い それが羞かしさ
喜びの匂い 丸い唇をあけています
悲しみの匂い 丸い唇を結んでいます
匂いのない匂い 白い雲しか流れぬ白い空
匂いのある匂い 青い雲しか流れぬ青い空
ああ 幸福の匂い ええ 花の匂いです
はい 宇宙の匂い そう夢の匂いです
匂い 息をつめて こちらへ降りてきます
匂い 息を吐いて あちらへ浮き上がります
匂い
愛です
最近、ファ○リーズとかリ○ッシュとかレ○アのCMを見るたびに、「人間はクサいもんじゃあ!」とテレビに文句を言っています。
匂いって、いちばん自分の中枢に近いところにある感覚だと思う。
キタナイと言われるより、クサイと言われるほうが辛い。
匂いは、たしかに人がそこにいるということを認めること。それを受け入れることと思う。それがいとおしいとき、愛なのだと思う。
でもそれが受け入れられがたい社会になってきているように思う。
宗さんは亡くなられても、この詩が歌い継がれることになってよかったと思う。
宗左近さんは、九条の会の賛同者でもありました。
合唱関係では、茨木のり子(「私が一番きれいだったとき」)、大岡信(「方舟」)、三善晃(「地球へのバラード」)、池辺晋一郎(指揮者)、外山雄三(指揮者)、林光(「原爆小景」)、森村誠一(「悪魔の飽食」)など、おおぜいの方が九条の会に賛同されています。(敬称略)
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