京都の長岡京市会議員の小原明大(おはらあきひろ)です。九小・三中・西乙・神戸大卒。ツイッター・FBもお願いします。
おっはー!



こんにちは。

安保法制をめぐっての論争がヒートアップしていますが、「ギスギスしててしんどい」「こわくて議論に参加できない」とSNS上での感想が。

対面したらそこまでいかないのに、ネットでは攻撃的になりがちですよね・・。

それと、互いに論点をかみ合わすことをしないので、比較もできないという。



難しいなあと思っていた矢先、うまいこと?党乙訓地区委員会を訪れた女性と長問答になりましたので、うろ覚えで書いてみます。



(女)「集団的自衛権あかんて言うけど、自分の国を守るのは当たり前でしょう。」


(お)「日本が武力攻撃されたとき、それを排除するために反撃するのは、個別的自衛権といって、今の憲法で認められているし、法律もできています。

共産党も、そのような場合は、日本の主権を守るためにできることをするのは当然と考えています。

集団的自衛権いうのは、日本が攻撃されていないのに、アメリカが攻撃されたという理由でその相手の国を攻撃することです。

相手から見れば、「日本に先制攻撃された」ということになってしまいますわね。」






(女)「でも、アメリカがやられてるんなら、守ってあげるのは当然じゃないの?」


(お)「実際、アメリカが攻撃されたなんてことは、過去でも真珠湾攻撃くらいのもんですわね。

むしろ戦後70年の間、アメリカが数年おきに戦争をおこしてきたのが実態と違いますか?

これまでもアメリカがしかけた戦争に、日本は後方支援で動員されてきましたよね。

法案が通ったら、アメリカの戦争に、武力も使って参加するはめになるというのがリアルな話やと思いますわ。」



(女)「戦争法案って呼ぶのおかしいのと違いますか。安倍さんは戦争しないための法案と言っているし。」


(お)「安倍さんは戦争しないと言っていますが、安倍さんのあとにとんでもない人が総理になるかもしれません。

ほんまに戦争せーへんのやったら、戦争できるような法律は作るべきではないんとちゃいますか。

こんどの法案では、自衛隊がアメリカ軍の武器や弾薬の補給活動をできるようになります。

相手から見れば、アメリカと一緒に戦争しているも同然ですよね。それに戦死者も絶対出ます。」







(女)「それと、中国が今どんどんのさばってきてるから、それに対抗せなあかんでしょう。」


(お)「たしかに尖閣やら東シナ海やらもめてますが、中国が武力行使してきてるわけやないので、なんぼ自衛隊強いで、米軍と仲ええでと言っても、こちら側から先に武力が使えるわけでもないですわね。むこうはよーくわかってはりますわ。

逆に中国も、武力を使ってしまったら終わりというのもわかっています。戦争になったらお互い大損ですしね。けっきょく、外交でしか解決できないことですわ。

日本共産党も、尖閣諸島は日本の領土やと、中国側に堂々と言うてきました。

せやけど日本政府は、中国がいろいろ言うてるのに対して取り合わず、「言わせっぱなし」にしてきたとも言えるんちゃいますか。

まあ一対一ではなかなか話にならんかもしらんし、もっと周囲の国もまきこんで協議体をつくって、議題として上げ続けたら、十年二十年かかるかもしらんけど少なくとも戦争にはなりませんわ。

日本共産党は、6か国協議をそういう日中日韓関係も含め東アジアのこと全体を話せる場にしてくべきやと思てます。」


※参考:北東アジア平和協力構想(第26回党大会決議)



(女)「そんなこと言っても通用しないのと違いますか?」


(お)「たしかに言われるように、ひょっとしたら中国は領土をねらってるのかもしれません。でも実際どうです?十年二十年かけても離島ひとつ完璧にとれたわけでもない。

それは、今の国際社会が、領土の変更などそう簡単にはできない時代になったってことやと思いますわ。

百年もさかのぼれば、世界は植民地だらけで、領土は取りたい放題でした。で、大戦がおこって、その反省で国連とかができて、今は植民地なんてほぼなくなって、みんな独立国になりました。そういう時代です。

大国である日本が、強いアメリカに守ってもらわなければいつでもスキあらば盗られる、てな状況ではないと思います。

むしろ、国際社会の中で日本がもっと信頼されて、日本を攻めるなんてとんでもねえことやぞと思ってもらう努力のほうが有効で大事とちゃいますかね。」


※参考:外相、中国を脅威とみなさず(大門みきし参院議員の質問)

※参考:「脅威」の真のリアリティは(志位委員長インタビュー)



(女)「憲法は押しつけられたというやない。日本人の精神を骨抜きにする目的でアメリカが押しつけたていう。」


(お)「そこはわかりませんけど、もし押しつけやったにしても、今わたしたちがこれでいいかどうかを判断したらええのとちゃいますか?

実際、民主主義とか平和主義とか人権とか、いま世界でやっと常識になってきたことが、きちんと盛り込まれていると思いますけどね。

それに、押しつけたアメリカが、今は憲法変えろと言ってるんですから、どっちやねんという話ですわね。」



(女)「それでも戦争法案と呼ぶのははおかしいわ。戦争になってほしいみたいや。」


(お)「私たちはそう呼ばざるをえないし、そこは引けませんわ。

自衛隊が武器を持って「治安維持活動」にも参加できるようになるんですよ。

「治安維持」のために、あちらの国で住民の住んでるまわりを銃を持ってうろうろするわけでしょ。

住民なんかゲリラなんかパッと見わかりませんよ。銃撃なったら動くもんみんな撃つことになります。

そして私らふつうの国民も、海外出張先でテロ勢力に捕まったり、日本国内で911みたいなことなるかもしれません。」


※参考:治安維持のはずが多国籍軍と一体 3500人死亡 アフガンのISAF



(女)「そんなん知らんかった・・」

(お)「そう、十分リスクを知らせずに、大丈夫大丈夫と言って国会をやり過ごそうとするから、怒ってるんですよ。

僕は違う思いますけど、「アメリカと仲良くすれば抑止力が高まる」というのもひとつの考え方やとは思います。

でもそのためにアメリカの戦争で人殺してもいいか?それで日本人が恨みを買っていいか?

そこをほんとうに私ら国民が、みずから選択してかなあかんと思いますわ。選挙に行かなかった人も含めて。みんな関係ありますし。」



(女)「そう、選挙は行かなあかん。わかりました。そろそろ失礼します。」


(お)「あ、せっかくやし私らの考え方とか対案とか書いてますし、持って帰ったってください。」


(女)「いや、そんなんもろたら怒られるし。私公明党ですから」


(お)「あ、そうですか~。池田先生も戦争はあかん言うたはりますし、学会の初代や2代目の会長も戦争反対して弾圧されはったんですよね。」


(女)「そう、私戦争負けて唯一良かったと思うのは、信仰の自由が認められたこと。それまではあかんかったんやから。」


(お)「それは戦争負けたいうより、日本国憲法ができたからとちゃいます・・?」



もっと長かったんですが、忘れましたのでこのへんで。

やっぱり、面と向かって話せば、それなりになごんで終えられます。対話をしていかないかんな~と改めて痛感しつつ、暑くて出られない小原でした。



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