一般質問の報告、その2です。
弾道ミサイルへの対応の広報については、市トップページに出ています。全国各地同様です。
隣県では、学校で弾道ミサイル対応の文書を配り、子どもたちに大変な不安が広がったそうです。
そして避難訓練が、各地でやられています。
(毎日新聞ニュースより)
原発事故のときは、放射性物質が飛んでいても、不安をあおると言って知らせなかった政府が、飛んでもこないミサイルについてはしつこく広報する。ほんとうにモヤモヤします。
本気で飛んでくるというなら、こんな訓練子どもにさせてないで、シェルターでも設置する予算措置をしろ!
話はもどって、今回は、質問の文章ほぼそのまま載せてみたいと思います。
ではスタート!
質問の一点目は、「弾道ミサイル」に関する広報についてです。
日本共産党は、いかなる国や勢力であっても、武力行使や武力による威嚇で、人々の命や平和への願いを踏みにじることは許されないと考えます。
この間の北朝鮮によるあいつぐ弾道ミサイル発射については、国連安保理決議や日朝平壌宣言にもそむく暴挙であり、その都度厳しい抗議の意を表明してきたところです。
同時に、この核やミサイル開発をやめさせていく道は外交交渉にしかなく、アメリカや韓国などからも生まれている対話をめざす機運を生かし、6か国協議の再開も含めた外交交渉を実現していく、経済制裁の強化もその目的意識で行うことが必要です。
対話を求めず軍事的側面に傾倒する安倍政権の姿勢は国際的にも異常です。
その安倍政権はこの間、全国の自治体に対し、2度にわたって事務連絡をしてきました。
「弾道ミサイル落下時の行動について、住民への広報を充実させよ」というものです。
内閣府のHPにリンクをするだけでなく、自治体のHP上にも文章をこのように書きなさいとか、かなり細かい指示をしています。
本市はそれを受け、ホームページでの広報を行いました。
当初は「北朝鮮に関する政府発表について」というタイトルで、現在は「弾道ミサイル落下時に関する政府発表について」というタイトルで、「重要なお知らせ」としてトップページに表示されています。
しかしリンク先の内閣府HPでは、頑丈な建物の中や地下に避難するとか、地面に伏せて頭を守るとか、ミサイルに対応するにはおよそ心細いことが書かれているにすぎません。
これは市民に大々的に知らせるほどの情報なのか。デメリットとのバランスを考える必要もあるのではないか。
そう感じましたので、いくつかの質問をさせていただきます。
<子ども等への影響をどう考えるか>
まず子ども等への影響です。
われわれ大人は、それなりに事態を客観的にとらえて、日本本土にミサイルを着弾させるようなことは常識的に考えにくいし、「考えたところで仕方がない、そのときはそのとき」などと受け流すこともできるでしょう。
しかし子どもだったらどうでしょうか。
テレビに加えて、政府や自治体までミサイルが飛んでくると言いだしたら、大変な不安とストレスを感じる子もいるのではないでしょうか。
子どもだけでなく、精神的に不安定な方などもおられます。ストレスで健康を害するようなこともあるかもしれません。そのような可能性についてどう考えますか。お聞かせください。
部長答弁
子どもを含めた住民の不安感を煽るのではないかと議論し、当初「北朝鮮による政府発表について」と広報した。しかし政府からより具体的に広報するように再度要請があり、マスコミも頻繁に報道しているので、「弾道ミサイル落下時・・」というタイトルにした。
<外交的な意味合いをどう考えるか>
この「弾道ミサイル」に対する広報は、防災に関する広報と似ているようで大きく違う点があります。個人や組織によって意図的に引き起こされる被害だという点です。
地震や津波、台風などと違い、弾道ミサイルは誰かが発射しなければ飛んできませんから、その危険について広報するときには、誰かが撃とうとしているという前提がついてきます。
すなわち、「北朝鮮がミサイルをいよいよ撃とうとしていると認められる」ということを、日本政府や自治体が広報することになります。
ただ内閣府のHPでは、弾道ミサイルを誰が撃ってくるか、主語は抜かれています。北朝鮮という単語が出てくるところも、「場合」という例示で述べています。
しかし本市は初動の段階で、「北朝鮮に関する政府発表」と表示しました。
国連決議に反する暴挙をくり返し、威嚇的な発言をくり返している国だとはいえ、宣戦布告をしているわけでもない国について、「ミサイルを撃ってくる」と、市として名指しで広報したことになると思いますが、そのことの外交的な意味合いをどう考えますか。お聞かせください。
部長答弁
一自治体が特定の国を名指しすることについては、もう少し外交的配慮があってもよかった。今後は適切な対応に努めたい。
<広報が特定の国や民族への反感を市民に広げる危険をどう考えるか>
社会的批判の広がりにもかかわらず、ヘイトスピーチは今もなくなっていません。
むしろネット上での特定の国家や民族への蔑視は深刻化しているようにも見えます。
今のように北朝鮮情勢が緊迫していた約20年ほど前、チマチョゴリを来た女子に危害を加える事件が多発したことがありましたが、そういった事象が再燃することを私は恐れます。
本市にも、朝鮮半島にルーツをもつ市民は多数おられます。
信頼できると思われている政府や自治体が、北朝鮮がミサイルを撃ってくるという広報をしても、朝鮮半島の人々への反感が広がらないと言い切るのはむずかしいと思います。
また、民族蔑視の思想を行動に移している人間にとっては、政府や本市の広報はお墨付きを与えるものになっていないでしょうか。
特に子どもへの影響を心配するものですが、本市として、広報が特定の国や民族への反感を市民に広げるのではないかということをどう考えますか。お聞かせください。
部長答弁
これまでもミサイル発射の度、市町と議長の連名で抗議声明を出してきた。差別的意識については、全庁的な人権啓発活動の中で差別のない意識の醸成につとめる。
<小原再質問(要望)>
いろいろお考えになったのはわかったが、結局この広報で起こりうる影響について直接のフォローはしていない。今後よく検討してほしい。
(以上)
大型トラックが家に突っ込んでくる確率のほうがずっと高い。
米軍機が墜落する事故はじっさいに何度も起きている。
どういう対策をしてきたか?
原発は「安全神話」だが、ミサイルは「それに越したことはない」の最大注意、
っていうのがなあ。
(意図的な不安拡大)