<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

さみしさは帽子をかぶっている

2008年02月22日 22時43分00秒 | Weblog
さみしい。

    *

さみしさが帽子をかぶってちょくちょく訪ねてくる。

    *

帽子が深くって顔が見えない。

    *

帽子を深めにかぶったのが、だといって、どの顔もみんなさみしい顔なのではない。

    *

ぼくは、今日、深めにかぶってサイクリングへ出かけていったけれど、でもね。

    *

これはぼくの長くなった髪が風に靡かないようにするためだ。
目の中に髪がこんにちはをしてしまう。と、先が見えにくくなる。で、だ。

    *

でも先が見えても見えずらくても、同じことなのだ。ふいにさみしい。じわりじわりさみしい。

    *

麦の芽は青々と健康に育っている。散歩中の犬は光を追って飛び回って嬉しそうだ。
通りかかる田舎の家々には白梅紅梅が咲いて、いっしんに咲いて、明るい。

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明るい青い空が広がっている。というのに。というのに。帽子の内側はさみしいまんまだ。

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犬の目という名前の集落のところまで来た。

    *

ここには小さな神社がある。周囲は竹の林だ。鈴を鳴らすところの石段に座っていた。
コメント
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