小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



以前、7月に鎌倉の建長寺に出かけたときに、境内で鉢植えの蓮が咲いていた。建長寺では蓮の栽培に力をいれているようで大きい鉢が白壁沿いに多く置かれており、白壁に葉や花が映えて大変素晴らしかった。蓮は仏教と密接に関わってきた植物で、泥の中から美しい花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされ仏具や寺社彫刻にも多く使われている。蓮池の蓮も素晴らしいが寺院に咲く蓮は周辺の建築物と調和して趣深い。それからしばらくして、小田原で寺巡りをしているときに、同じような鉢植えの蓮の栽培をしているお寺を見つけた。小田原市千代。千代中学校と千代小学校の間にある千葉山蓮華寺。お寺の名前のとおり、この時期は境内に蓮の花が咲いている。蓮華寺は江戸時代に相模国の日蓮宗寺院の触頭を勤めた格の高い寺だけあり立派な山門が建っている。蓮華寺は冬に来ると本堂前に何も植わっていない鉢が多く並んでいる。最初に訪れたときにはこのような状況で、鉢に差されていた名札に蓮の品種らしき表記があったので蓮の鉢植えだと分かった。 7月になると本堂前に置かれた鉢には蓮が生い茂っている。大きな葉の合間には花がいくつも咲いている。鉢に差された名札によると鉢毎に違う品種を栽培しているようだ。残念ながら昼過ぎに訪れたのと、花の時期が今年は少し早かったようで花の盛りを逃してしまった。蓮のつぼみ。仏教では未開蓮といい、ポピュラーな仏像のひとつである聖観音はこの未開蓮を手にしている。まもなく咲きそうな蓮のつぼみ。やはり朝に来ないと蓮の花は撮影できない。今年は花の時期を逃したようで、このような花が散った後の花托が多かった。蓮の古名は「はちす」で、花托の形状を蜂の巣に見立てたとするのが通説となっている。やはり蜂の巣に似ている。花の状況から先週末あたりが見頃のようであった。綺麗に開いた花は撮影出来なかったが、つぼみや面白い形の花托が撮れたので暑い中出かけて良かった。来年は早めに訪れたい。

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