初めての妊娠&子育て

8歳差の姉弟を育てています。色々色々ありますが、子育ても仕事も結構楽しくやっています。

以前の事件について思うこと

2007年09月16日 | Weblog
以前、『妊婦のたらい回し』がよく報道されました。
長々と思ったことを書いていました。
ちょっとデリケートな問題なのでアップしていなかったのですが、ちょっと知人と話題になったので

こういったことがニュースで大々的に伝えられるキッカケとなったのは、
奈良県の事例だったと思います。
分娩中に母体が身体的異常を発症し、
それを医師が誤診して対応が遅れ、そこから「たらい回し」に遭って、
とても悲しい結末に至ってしまった…ということだったと思います。

でも、最近の『たらい回し』の報道は、
『たらい回し』という共通項だけをやたらに強調して、
「医師の責任放棄」、「医療制度の問題」、「救急の怠慢」などと闇雲に叩くために「使われている」ようにも見えます。
確かに、病院とか行政とかで改善しないといけない点は多々あると思います。

でもよく報道の内容を見てみると、
「妊娠後期とか臨月なのに妊婦には掛かりつけの病院が無かった。」
「一度も受診歴が無かった。」という事例がかなり多い。

それでは同じ『たらい回し』でも、問題の本質はまったく違ってきます。

妊娠してから一度も検診に行っていない。
普通は妊娠したかなと思ったら、産婦人科に行く。
3~4ヶ月になれば母子手帳をもらうことになる。

まれに、本当に臨月とかまで妊娠に気づかなかったって人もいるみたいですが、
たいていの人はつわりがあるにしろないにしろ、生理が来なくなったり、お腹とか変化は感じるはず。
自然と掛かりつけの病院は出来ます。
もし、最初に受診した産婦人科が分娩できないところでも、
分娩可能な産院を紹介されます。
そして地域によって差はあるのですが「早く分娩予約を取ってください!」と言われます。


今、分娩可能な病院というのは本当に少なくて、
初診からではないひとは、国立病院であったとしても抽選だったり
予定日の半年前なのにギリギリというのが本当に多いです。

半年前から準備して予約も行い
ようやく長蛇の列の最後尾にねじ込んでもらえるものを、
予約もせずに突然産気づいたからと言って横入りなど出来るわけがないわけで

きちんと並んでいる人たちだって、自分と子供の命がかかっているのですから譲れる訳もなく

まして検診を受けずに胎児の経過も状態も一切分からない人を受け入れる病院など、本来あるわけがない。

ただでさえ訴訟リスクが高いといわれる産婦人科医師に、
そんな無理難題を抱えてくる妊婦を受け入れろというほうが無茶です。

お金がないから・・・って人もいるかもしれませんが、
それを病院に行かない理由にするなら、子供を作るのはやめたほうがいいのではとちょっと乱暴なことを思ってしまいます。
そんなにお金がないなら、生んだ後どうするつもりなのか?
生まれた後のほうがもっとお金がかかるはずなのにどうするのか?

お金より大事なのは命
病院に行かなくて母体がどうなってもそれは本人の責任。
出産は命がけだってことを理解してないヒトが悪い。

でも、子供はどうなるのか?
事実、かかりつけ医がちゃんとあれば、赤ちゃんの命は救えたかもしれない。

妊娠初期から病院に行って、お腹の子供のために細心の注意を払っていても流産することもあるわけで。

子供ができて、何事もなく生まれるって、奇跡です。

お金のことだけ言えば
確かに妊娠の定期検診は保険対象外なので、一回の受診で5,000円から多いときは15,000円ほどが吹っ飛びます。
それが月に一度、予定日が近くなると月に2~3度、臨月は毎週
負担は大きいのは分かります。

だいたい、なんで妊婦検診が保険対象外なのか
病気じゃないと言われたらそこまでですが・・・

分娩費用に出産一時金として30万円ほど出ますが、
普通分娩であっても、入院費やらで40万円は軽くかかるし
私のように帝王切開などだと更に手術代等がかさむ
1度は自分で払わないといけないので出産のための貯蓄が必要な時代。

国にとって少子化が問題として認識出来ているのなら、
せめて保険が適応されるくらいにはしてもいいのかなと思ったり