YOU-PROJECT BLOG

YOU-PROJECTのウェブログです。
毎週月曜に座付き演出家松浦友が書く「演出者の眼」が掲載されます。

え:絵

2018年02月19日 | 演出家の眼
え:絵

先日、シャーロックというイギリスのドラマのコメンタリー(監督や出演者による解説、これはでも監督ではなく脚本家とプロデューサーっぽかった。)を見ていて、とてもこの絵は美しい。この撮り方は、普通じゃなくてこだわりがある、というような言い方をされていて、映像の世界っていうのはやはり、絵の美しさがるのだな、と思う。

岩井俊二さんとジブリのプロデューサーの鈴木さんとの対談でも、岩井監督が絵コンテを書いているな、と思ったと鈴木さんが言われていた。
確かに岩井作品は絵というか写真のように美しい。

僕自身はとっても絵が苦手で、美術の先生には着想はいいんだけど仕上げが雑だ・・・と言われてきた。自分でもちょっと立体的にどう書けばいいのかよくわからないし、かつて自分で簡単でいいから舞台図を書け、と言われても何から書き始めればいいかよくわからなかった。

でも、それでも何かしらこだわりはあって、最新の演劇ワークショップのポスター・チラシの写真なんかは、写真家の力によるところが9割だが、この絵自体には僕の着想も少しは入っている。
今となっては一昨年の最新作品の舞台美術にもかなりこだわった。

時々、絵的な問題でこうしてほしい、というディレクションを出す時もあって、そういう時に余計に、もっと美術館や写真展に行かねば・・・、と思ったりもする。

忙しいけどね。


Tomo Matsuura
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う:産む

2018年02月14日 | 演出家の眼
う:産む

あ:案を練る え:選ぶ い:行く お:応答する う:産む
これは、劇場制作時代に編み出した仕事の分け方です。

い、と、おは、分かりやすいと思います。
行く必要のある仕事と、電話やメール、手紙などの仕事です。

案を練るとは、仕事を細分化して、自分に対してマニュアル化することを言います。
選ぶとは、どの仕事をどの順番でやるか考える、ということです。
そして「産む」とは、 深く考えて創造的な仕事をしないといけないものを言います。

とりあえず、演劇の仕事って多岐にわたるので、出た順にタイトルだけ小さなメモ用紙に書いて貯めていました。それからそのメモに「あ」をして、「え」の作業をして、という感じです。行かないといけない仕事はまとめて、応答もまとめてやっていました。

今、よく考えると「産む」仕事ばっかです。でも作業化できないと思い込まず、例えば小説なら7回校正すると決めて、その順番だったり、資料を読む順番だったりを決めて行っています。

ちなみに、着る服を選ぶのが面倒で、着る順番やコーディネートを1ヶ月分考えたりしたのですが、意外と時間がかかり、でも楽しかったりします。

産む仕事も楽しいです。


Tomo Matsuura
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い:意見

2018年02月07日 | 演出家の眼
い:意見

新連載になっていきなりまた、遅れました。すいません。

意見のぶつかり合いこそ演劇だ、というと極論かもしれませんが、コミュニケーションの芸術とも演劇はいわれます。

先日のなぎさ高校のパンフレットにも書いたんですけど、書道とか美術とか音楽だと、基本個人で決着がつくことが多いんですよね。

でも演劇は一人では作れない。他者と意見を闘わせる、というと大げさですが、いろんな人と関わり合い、変化を及ぼしあいながら一つの作品を作っていく。
だからもうこれを選んだ時点で諦めてくれ、と生徒によく言います。自分勝手をしたいかもしれないが、それはかなわないよ、と。
これはでも、自分勝手をする人たちをどう包摂していくか、ということでもあります。結局その人たちも含めて作らないといけないので。そういう時に大事なのは、いかに諦めないか、です。

僕はいま、枚方に住んでいますけど、感覚的に大阪寄りの地域と京都寄りの地域で、やはり明らかな違いってあると思います。言葉にしても文化にしても。
ほんとは僕らは明らかに一人一人異なっていて、個性を重視とか言っている場合じゃなくて、個性がぶつかり合いながら、どう物事を前に進めていくかなんだろう、と思います。

僕らはことばを商売にしているし、ことばを使わずには人とコミュニケートしていけないから、大事にしていかないといけない。勉強していかないといけない。

何というか、ディスコミュニケーションを描くことが僕自身の作品としては多いんですけど、その時に多分、意見が伝わらない、とか通らない、ということ自体への耐性が社会としても人間としても必要なのかな、って思ったりします。

もちろんしなやかに意見を通す、山口六平太※マンガとかすごいと思いますが、そうした技術面はともかく、人って分かり合えないよね、で終わるんじゃなく、まずは意見を言ってみよう、伝えてみよう。
これがダメなら次はこうだ、って感じで、日常も作品も作っていけたらと思います。


Tomo Matsuura
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あ:飽きる

2018年01月29日 | 演出家の眼
あ:飽きる

さて、新連載です。形式が、という意味です。
以前はアルファベット26文字で出てくる言葉を基に徒然なるままに書いていたんですね。今度は50音です。

過去を振り返るのに飽きた、というのもあるのですが、振り返ってばかりいると、どうにも過去形しか使わないので、本来、文章を磨くためにやっているのに、あまり上手くならないな、と。

じゃあ、変えたからってそうなるかはわからないのですが。

ちなみに俳優さんにはよく「飽きた」と言われます。そりゃおんなじことばっかりやってたらねえ。それで僕は基本「この範囲内でなら、何をやっても自由です」という感じで伝えます。まさにルールを作る感じですね。

例えば「てめえ、このやろー」というセリフがあったとして、大御所のモノマネから、本当に怒っているところまで成立のさせ方はさまざまです。
例えば怒っているシーンだとしたら、そのセリフを言わせる相手は、言う相手を怒らせればいいわけです。ただし、その二人の関係性によってはやれることが限られてきますし、その後のシーンで怒らせ具合も変わってきます。そこで、その範囲を限定する、ということです。あるいは、怒らせる以外の成立のさせ方に持って行く場合もあります。

常に新鮮にいるっていうのが舞台作品の難しいところで、僕はもともと験担ぎは全くしませんが、生きているもの、植物とか金魚鉢を置きたくなったります。おいておくととりあえず必ず意図的には動かないものが舞台上にある、ということで安心できる、というか。


Tomo Matsuura
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芝居体験第2回報告

2018年01月22日 | 演出家の眼
芝居体験第2回報告

新連載をすると書きながら、結局色々とイベントの告知や報告に追われております。

去る1月20日、芝居体験第2回が終わりました。この日はちょっと手狭な第2和室だったのですが、それに合わせてなのか、参加者は3名、いずれも初めての方ばかりでした。
みなさん、次回は2月24日です。来てください。

それはさておき、今回は稀に見る年齢差のワークショップだった気がします。
大元の枚方演劇連絡会と同じで、幅広い年代の方が集まりました。
前回内容と同じで、まず最初に身体のことをしましたが、いろいろと導入においては、前回と異なることを組み入れたりして、連想しりとりまでは、こちらにもたくさん意外な発見がありました。
また、前回と違うこととして、「スピードの変化」を組み入れました。これは学校現場ではよくやるのですが、かなり俳優として技術的なことになります。割と経験のある方もいらっしゃったので、やってみました。好評のようでした。多分、次回もやるかな。
むしろ発声練習が少なくなってしまい、次回、どうしようかなあ、という感じです。

後半は、「待つ」の変化系で、シチュエーションを温泉旅館に変えました。
そして、関係性を持つとどう変わるのか(つまり知らない人同士でなく、例えばおじいちゃんと孫など)そこに知らない人が関わってくるとどうなるか、をやりました。
次回は、「セリフを扱います」とお伝えしましたが、はてさて、どうなることやら。

今も絶賛、内容を深化させております。こうご期待!!!
Tomo Matsuura
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1月18日学内公演のお知らせ

2018年01月15日 | 演出家の眼
例によって、1月18日木曜日15:40より、枚方なぎさ高校4階視聴覚室にて、私が講師を務めます「舞台芸術」クラスの発表公演を行います。
学内公演なので、申込制とします。普通に来ても帰されちゃうかもですから。

新作がなかなか出ないYOU企画ですから、ぜひ見たい、という方、ws@you-project.com 宛にご一報ください。

「そうして、誰もいなくなった・・・」
作:3年「舞台芸術」クラス➕クスキユウ
※ウルトラセブン第8話「狙われた街 」(監督 実相寺昭雄 脚本 金城哲夫)を大変参考にしました。

あらすじ:のんびりした放課後の高校。
自販機の前と、4階屋上を舞台に交わされるなんて事ない会話。
しかし、その背後でうごめく誰かによる陰謀。
大人たちが次々と高校生化していく。「ぎ」が「な」と「さ」に。
犯人は誰なのか。そして最後にわかる意外な結末。


講師・演出より
今回の台本の大元は生徒たちの創作によります。みんなで学校でドラマが起こりそうな場所を取材し(どの場所でも勝手にラブストーリー作るやつもいましたが)“出はけ表”と呼ばれる最初の出だしを考え即興で作ってもらいました。その後日談もさらに作ってもらいましたが、週1日二時間の授業では限界が見えたので・・・、彼らが作ったパーツを集め、セブンの「狙われた街」やはやみねかおるさんの「モナミは・・・を終わらせる」シリーズなどを参考にして、クスキユウこと私が夏休みに旅先で缶詰になって完成させました。

見ていただくとわかりますが、劇のタイトルは、アガサ・クリスティーとは何の関係も参考にもしておらず、むしろ演劇という作品創作における命題とも言えるものです。
全員が集まってこそやっと作り始められるこの舞台芸術というジャンルは、美術や音楽、書道といった個人芸術と違って、もっとも学校の授業にはしにくいものなのかもしれません。
でも集団で作るからこそ、他者と関わることで開かれる自分の創造性や人間理解、そして社会に参加して行く準備をさせられるのではないかと思っています。

最後に、それぞれの進路に旅立って行くこの10人が、この経験を活かして、他の人と助け合いながら自分の人生の主役を演じ切ってくれること、そして観客の皆様もそうであるように願っています。
松浦 友
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YOU企画hp復旧しました

2018年01月08日 | 演出家の眼
ひさびさに焦りました。
ずーっと前に、今から去ること12年前にhpを開設した時にドメイン名を取得してそのまんまでした。だからもう解約しているメールアドレス宛に管理会社が確認メールを送ってしまいました。
IT化はいいところもあれば、残念なこともあります。
昔を振り返ってもしょうがないかも。
来週からまた「演出者の眼」は別の視点でお届けする企画を始める、かもしれません。
この三日間ほど、私宛にメールくださった皆様、大変お手数ですが、今一度ご連絡いただけるでしょうか。もう、大丈夫になっております。
Tomo Matsuura
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YOU企画HPについて

2018年01月06日 | プロデューサーズボイス
現在、技術上の理由(ドメイン管理会社が変更したため)でHPを閲覧できない状態にあり、またワークショップ申し込みアドレスも、私の個人アドレスもエラーが出てしまう状況にあります。2、3日中に復旧する見通しです。申し訳ありません。

松浦
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1日遅れになってしまいました。

2018年01月03日 | 演出家の眼
1日遅れになってしまいました。
別に元旦を避けたわけではないのですが。
ちなみに旅先です。取材を兼ねたぶらり旅です
でもその前に、大掃除(でも終わっていないけど)をしました。
すると、以前の高校授業の感想文が出て来ました。
彼女はいつもよく書いてくれ、「転校生(作:平田オリザ)」のまさに転校生を担った子なのですが、その中に演劇(二年次にした「転校生」)は“ジェンガ”に似ていると書かれていました。
何か欠けてもバランスは崩れるし、何か欠けてもそれを誰かが補う、という。
劇団、もまさにそうですし、私たち一人ひとりの人生もそうかもしれません。
本当に助け合い、補い合いながら、不完全ながら支え合い、立って行く。

今年も、YOUーPROJECTをよろしくお願いいたします。
と、いうことでさらにワークショップ宣伝。

楽しい、演劇体験わーくしょっぷ 「芝☆居☆体☆験!」
今日は、演技する日。
演劇をやってみたい人、演劇をやっていた人、演劇をもっと楽しく観たい人に

1月20日(土)14時30分〜17時
2月24日(土)14時30分〜17時
3月24日(土)14時30分〜17時
(受付開始10分前)
※連続講座ですが、毎回の内容は独立していますので、単発での参加が可能です

内容:身体と密着した「発話」を中心に、お芝居の基本を身につけ、“創作”を行なっていきます。簡単なゲームから始め、“日常の中の非日常”に足を踏み入れていきましょう。

参加費:各回500円(中高生200円)
劇団員応募者無料(詳細は申込時にご説明いたします)

会 場:くずは生涯学習市民センター
〒573-1118 枚方市楠葉並木2丁目29ー5

申込・問合せ:
Email:ws@you-project.com


Tomo Matsuura
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芝居体験、1回目が無事終わりました。

2017年12月26日 | 演出家の眼
芝居体験、1回目が無事終わりました。

全部で8人、楽しいケミストリーが起こりました。
ずっとcdf時代はアシスタントの方に日報を書いていただいていましたが、今回はナビゲーターである私松浦が書きます。(なんで1日遅れは見逃してください*自分に甘い)

最初は恒例の足のマッサージから始めました。
足がどんな筋肉や骨からなっているか、もちろん専門的な話ではなく、自分の体を確認していく、感じていく作業です。

その後、「腰の遊び時間」です。これは以前に解説していた気がするので、詳しくは言いませんが、身体を冒険して行く感覚の鍛錬です。腰、背中、肩、首といき、寝転がっている状態、座っている状態、立っている状態でそれぞれ発声練習の準備をしていきます。声は、息が身体をまっすぐ通り、口の形に沿って出て初めて聞こえます。
なので、それを丁寧に腹式呼吸や共鳴を感覚として確認しながらやりました。
全部で一時間超、大変地味な作業ですが、そしてよくわからないところも多々あったかもしれませんが、よく皆さん頑張ってくれました。
次回、1月も引き続きこんな感じで訓練を自分の体をバディーにしてやっていきます。

続きまして、またまた恒例の「待つ」「出会う」。
そして今回のテーマである「発話」を考えるために、知らない人に声をかける、言葉を発する時の身体について考えました。
実際にやってみると、やはり非常な緊張感を伴うのが本来、相手に言葉を発するということなんだな、と思います。
私自身、失言も多いかと思っているのですが、改めて人に言葉を発する時に色々考えたいな、と思いました。

次回は、この「発話」の動機というか契機を大事にしながら、さらに会話や対話をするのはどういうことだろう、と考えていきたい、と思います。


Tomo Matsuura
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