食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

Epoisse エポワス

2014年03月08日 | チーズ
おいしいチーズを食べると決めた、2014年




第2回目は、



Epoisse エポワス



スミマセンネ、

マニアック(?)なトコロで

基本、私の好きなモノ紹介なもので




エポワスは、フランスのブルゴーニュ地方で有名な、ウォッシュタイプのチーズ。

“ウォッシュ”っていうからには、

そう。

洗って作るチーズ。



チーズは、もともと、ミルクをいかに長持ちさせるか、

で、発展してきた保存食。



出来るだけ長く保存するために、

いろいろ頑張って、“熟成”させる事を思いついて。



エポワスは、外側をマール・ド・ブルゴーニュっていうお酒で洗いながら熟成させる。

だから、ウォッシュタイプ。



ブルゴーニュは、ワインの産地で有名。

ワインを造った時に出るぶどうの搾りかすで作るのがマールというお酒。

これで外側を洗うことで、外皮が出来て、中はクリーミーなまま熟成していく。



お酒で洗うから、香りはその分キツくなる

エポワス好きには、それがたまらない



そんなエポワス、

有名な作り手さんは2つある。



有名なチーズ屋さんには必ずある、



Berthaut ベルトーさんと、



小さい作り手さんで、とっても上品なエポワスを作る、



Gaugry ゴーグリさん。



あとね、もう1つ。

今回は買えなかったけれど、パストリゼしていないミルクで作られたエポワスもある。

“パストリゼしていない”

つまり、“加熱殺菌されていない”ミルクで作られたエポワス。

これは、どこにでも、は、売っていない



ロックフォールの時同様、生産量が少ないのが一番の理由。



これもね、頂いた事があるけれど、繊細で玄人好み

いや、上品だからこそ、たくさんの方に食べて頂きたい



今回買った、ゴーグリさんのエポワスは、



熟成がまだまだ足りなかった




ベルトーさんのは、



ちょうど食べ頃。

トロットロ



普通はね、チーズ屋さんで食べ頃のを買うのが一番なんだけれど。

希少価値の高いものは、熟成させている暇がない

熟成しきる前に、供給が足らなくなっちゃって、お店に出すしかない、という…



ワインも一緒。

先日、某ワイン屋さんでワインの名前と造り手さんを伝えて購入したら、2011年のものしかなかった。

それ以前のは、もう無いんだって

有名なワイン、有名な作り手さんのワインは、熟成させなくても売れちゃう。

本当は、飲み頃のワインを、

『これ、今が一番おいしいんですよ』

って出したいのがカヴィストさん(ワインを売る方)なんだろうけれど。

“熟成=場所をとる”

売れるなら、回転を良くした方がお店は儲かるわけで。



買った私は、

自分で飲み頃が来るまで保存するか、飲んじゃうしかない



ま、

そんな大人の事情は置いておいて。



エポワス買ったついでに、ガトー・エ・デュ・パンさんに行って、パン買ってきた

ちょうど、シェフ・ブーランジェさんがお店に立たれていたので、

『おいしいエポワス買ったんだけれど、これに合うパンはどれですか?』

って聞いたら、




パン・ド・カンパーニュ

王道ですな

この焼きのしっかり具合





おいしいパンに、おいしいチーズ。

これがあれば、何もいらない




って言いたいんだけどね。

スーさん、チーズ、嫌いなんですヨ

百歩譲って、私が隣で食べるのはOKなんだけれど。



さすがに、スーさん、“パンだけ”ってワケにはいかず



チーズは食後のお楽しみ。

デザートの前のお口直し に頂いた