のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

赤とんぼ

2011年08月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 赤とんぼが飛んでいました。♪夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われて見たのはいつの日か♪の歌詞で、今まで”追われて”と解釈していたのに、”負われて”だったことに気がつきました。”背負われて眺めていたのはいつの日だっただろうか”と三木露風が言いたかったことを、迂闊な解釈していたことに気がつきました。

 ♪十五でねえやは 嫁に行き♪ この歌詞が現実的でないとかで、文部省唱歌からはずされたと聞いたことがありますが、現行の婚姻に関する法律では女性の婚姻が認められるのは16歳以上です。

 現代日本でも稀に15歳16歳で母親になる女の子がいるようですが、中国など農村部では、14,15で母親になっている女性が案外多かったりします。女は子供を産むための道具。口減らし。嫁は労働力。

 現代日本を基準にしているからおかしな話に聞こえますが、三木露風が「赤とんぼ」を書いた頃にはこういう世相だったんですね。

 赤とんぼの歌詞を思い出しながら、当時の日本がどんな環境だったのか、どんな家庭でどんな事情があって赤とんぼの舞う頃に15歳のおねえさんが嫁に行く光景を眺めていたのか、などと想像すると胸をかきむしられるような思いがします。

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