のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

寒椿

2006年01月21日 | 日記・エッセイ・コラム

 東京方面では10cmを越える積雪だったようですが、こちらは雪など降っていません。「雪の多い土地の人は大変だねぇ」とテレビを見ながら他人事のようにつぶやいて快感でした。
 ハルビンでも東京の積雪のニュースは放送されたようで、自動車が大渋滞していることや、電車が遅れたり飛行機が決行になったニュースが流れたようです。神奈川や千葉などを加えると100人を超すけが人がでた模様ですが、「犠牲者に中国人はいるのか?」と質問されました。
 
 一度降った雪がなかなか溶けないハルビンの感覚では、東京は壊滅状態に感じるようですが、半日日が当たれば消えてなくなります。

 地区の温泉維持費や区費をご近所から集金する日なので、昼時に外に出たら身にしみるような寒さ。我が家の玄関の寒暖計は?5度。
 外の積雪は解けませんし、屋根の雪も溶けないからにツララもはりません。
 「今日は温かいです25度しかありません。」と言えるロシア人はやはりサーモスタットが壊れている。

 こんな寒さにもかかわらず、昨夜の夜更け、我が家の周囲をフケネコ(発情したネコ)がうめき声を上げながら徘徊していました。夜、布団にもぐりこんでから何の声か?としばらく耳を立てていると、布団の中から我が家のネコがするするとでてきて、窓枠に上がって外を眺めていました。しばらくすると寒くなったのか、また布団の中にもぐりこんできました。

 ”忘却とは忘れ去ることなり、忘れえずして忘却を語る心のむなしさよ””君の名は”の有名な冒頭の語りですが、そういえば何か大切なことを忘れていたように思えて、なんだっけなぁ?と思いながら布団にもぐっていました。
 寝付く頃になって昨日が生後一ヶ月で亡くなった妹の命日で33回忌だったことを思い出しました。母の7回忌さえ忘れていた一家ですから、父や弟が憶えているはずもありません。おちおち死んでもいられません。

 お墓に花を持ってお参りに行ってきましたが、日当たりが良い場所なので、日に当たって溶けた雪の表面が凍り付いていてスコップも刺さらない状態でした。雪の上に乗っても沈みません。
 昨年は今年ほど雪の量はありませんでしたが、冷たい風が吹いたので寒さに弱い山茶花は枯れてしまいました。昨年雪かきの手伝いに行った新潟の被災者から寒椿(雪椿)の苗木をもらってきて植えてみましたが、寒さには強そうです。厳しい冬を耐え忍んで春先に雪を咲かせる花で、苗木をくれた人からのメッセージを感じています。

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