のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

害獣たちの冬

2014年11月29日 | 日記・エッセイ・コラム
 土曜日曜になると、赤や黄色やオレンジなどカラフルな蛍光色のジャンバーを身にまとったハンターで山がにぎわっています。

 ハンターが山に入ると、鹿や猪が人里近くをうろうろしています。鹿除けの防護ネットを張るその傍らで「おっちゃんたちなにしとうねん。無駄や思うねんけどなぁ。まぁ、きばりやぁ」と鹿が座り込んでこちらの様子をうかがっています。
 実にのどかな光景ですが、こちらの立場も考えてほしい。

 冬にかけて、農家は「むろ」と呼ばれる野菜の貯蔵をします。畑を掘って大根などの野菜をムシロに包んで埋めておき、食べものがなくなる冬には畑のむろを掘り起こして野菜を持ち出してはまた土をかけて埋めておく。こうして長い冬を乗り越えるのがトラディッショナルでコンサバティブな農村の生活です。

 二十数年前までは猪なんかいなかったのでこれで良かったのですが、近年、猪ファミリーが「むろ」をほじくり返して、ひと冬分の野菜を食べてしまうので、「むろ」も見かけなくなりました。

 3・11大震災後、東電と菅直人が協力して放射線をまき散らした風評被害のおかげで、猪などの野生動物が大量の放射線をまとっていると問題になり、捕獲しても肉を食べることができなくなりました。
 USAの水爆実験でゴジラが誕生してから半世紀、野生動物が放射線という武器を身にまといました。
 どう見ても放射線による健康被害を受けているように思えないし、子供だってやたら元気でむしろ数が増えています。持ち前の生命力で放射線を克服しちゃったのだろうか?

 今年の年末はもう一つの害獣達が闊歩しています。衆議院換算総選挙のおかげで欲求不満と攻撃欲で蠢いている連中がポスターをもってこっそりとやってきます。そして、こっそりと郵便受けにパンフレットを入れてこっそりと帰って行きます。

 とっつかまえて質問責めにされてもあたふたするだけなんだろうけど、人目を忍ばなければならないほど労働組合って悪いことをしているんだろうか?もっと、堂々と「お願いします」の一言でもいえれば「嫌だよ!」と丁重におもてなししてやれるのに、安部総理に殺人集団革マル派と暴露されたのがよほど的を得ていたのか?労組系支援団体はいつもよりこっそりと行動しています。猿や猪のほうが堂々として人前に姿を見せていると言って過言ではありません。

 私が学生時代には学生運動は時代遅れになっていましたが、革労協と各丸の襲撃合戦なんて事件がまだありましたし、アパートを襲撃する殺人事件もありました。早稲田大学の革マル派の集会だっけに警官が紛れ込んでいて、見つかって大隈重信の銅像の前につるし上げられる事件なんかもありました。

 何てったって価値観が違うんだから、こんな山奥に来て自分たちの欲求不満をはらさなくても良さそうなものですが、妙な価値観もって住み着くやからがいるんですよ。口では自然を求めてなんて言ってるけど、自然はお前なんか求めちゃいないっての。

 農林水産省の害獣対策では駆除できないので、法務省の管轄になるだろうけど、猿の群の追跡みたいに濃い面の中の一歩気を捕まえてGPS発信器つけて再度放てば群の動向がわかるんでしょうな。
 観察より駆除する時代になってきたと思うけれど、最近炭焼きも少なくなって炭窯が空いているから処分するには事欠かない。問題は燃やしたときにでる放射線だよね。
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