のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1988

2021-09-27 00:58:01 | 新しい子猫たち 
エンゼルホープ病院のビジネスモデルは独特だった。世界最高水準の医療をタダで 寄付だけで維持すると云うのが 表向きの建前ではあったが。それを支えたのは 神之助と神子たちの運用であったのは初期の話、その後 カヨコファイナンシャルが考えたのは、金持ち、資産家層の 主治医 健康管理センターで健康を管理し、年会費のような寄付を貰う事に置き換わり、一流企業の検診も請け負った。一時の驚異的な運用水準は維持できまいと考えたからだった。ただ運用も一時の神かがりのような高収益ではなくなったがそこそこ やっぱり入り、この時が経営として一番楽だった。


そしてこれは九州分院も取り入れて 中東アジアの資産家層に取り入った


理想のような寄付だけの医療を維持するために彼らは考えたのだ


最終病院構想が出て この経営の安定が変わってきた


大阪分院は この二つとは違い、カヨコファイナンシャルも苦労していた。資産家層の主治医も 関西の資産家層の地盤沈下、つまり今の日本では本当の金持ちは東京周辺にしかいない、昔の関西ではいざしらず、今では もはや そんなにいないのだ、


ただ地方展開は当初は大変だったが 資産家層は むしろ地方都市に分散化している事も判った。かれらはそれを取り込んでいった。そして純子の精神を継承するとか言った企業グループの寄付も受けた。そして全国規模のネックワークを作ったが この時が ゼニとしては苦労していた


この女の子はエンゼルホープ病院の医学研究所そして難病センターの幹部から高く評価され、やがてエンゼルホープ病院の一つの特徴を作る事に成功した。この女の子はモデルみたいに綺麗で ムキムキ姉さんだったが ジイサン達は別に色香に迷ったのではなく、患者の家族のような気持ちになり、健康的な生活に復帰させる事に 彼女は頑張ったのだ。彼女にとっては自分の目的がそれに変わったので決して建前ではなかった。


どんな難病奇病でも治す事にエンゼルホープ病院は独特の威力を発したが 健康的な生活を維持させる事についての考えは弱かった。それを彼女は頑張って見つけていった。医師ではなく看護婦とかケースワーカーみたいと言われても怯まなかった。彼女は自分を知っていた。エンゼルホープ病院はブラックジャックみたいな医師たちで溢れていたが 患者に寄り添う姿勢は弱かった。それを修正できる存在だと医学研究所のジイサンたちは考えたし、難病センターの医師たちは彼女があの男の子に見せた姿勢でそれを感じたのだ


ジブシティーの金持ちたち そして敷地内の治部一族 そして世界から集まる資産家層に対してもそれを行った。寄付してくれる層が元気で健康になれば寄付はより集まるし、実際の出費はむしろ減るのであった。カヨコファイナンシャルの連中も あの女の子の元気で健康的に生活を進める構想が結局ゼニになると思い知った、寄付してくれる層を元気にすれば、結局エンゼルホープ病院の経営は楽になるのだった。寄付で運営する病院の特異性といえるかもしれない。元気で健康的になると彼らはより感謝して寄付をくれる、彼女の健康的に暮らせるための話も聞けるのであった


緊急でいつも危機的な患者は送り込まれるのには変わりはないが この緊急患者からの寄付はそんなには集まらない、ただエンゼルホープ病院の医療水準をいつも最先端にしておけるメリットはあった。単なる資産家層の主治医になると医療水準の維持が難しい。そして医療水準が高いので資産家層は寄付をくれるのでもあった。その辺の理屈がカヨコファイナンシャルの連中にもよく判ってきた。

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