調整が長引いていても、着々と事態は進行していた。コネコ通信はその当時としては最高水準のケーブルを日本と中国の間に敷設する準備をしていた。
時代遅れの回線にする事は、コネコ通信の猫たちには到底できなかった、最新鋭にはするなとボス猫たちは国際間の調整を見ていったが、いかにも時代遅れの回線を敷設しろともいわなかった、中国国内の回線も猫ハウスの地域、そして猫ハウスを中心として中継ポイント、そして回線の太さについても中国当局と相談しながら進めていた。
香奈オフィスチャイナはそれでなくても中国各地のレアメタル開発をリードしている会社でゼニはあった。奈津美は投資そのものについては出来る範囲でやっていいとゴーサインを出していた。
人工知能研究所も作った。日本のコネコ研究所の資本も入ったが中国が半分出資しているジブトラスト中国の資本も中国当局から強い要望で入れた。中国内の人工知能研究も各大学に作り、そこからの人材もやがて、このコネコ研究所中国に入る事の約束を求め、現在の中国における最高水準の人工知能研究者がコネコ研究所中国に入った
コネコ通信の中国の子会社も出来たが、やっばり同様だった。
コネコ通信、コネコ研究所の出資そのものよりもジブトラスト中国、香奈オフィスチャイナの方が多くなったのは、中国の要望と事態が進まない間にも進めた結果だった。
世界の危惧は当たっていた。通信、人工知能では中国はいきなり世界のトップレベルに入っていた。
ただ中国としても誤算はあった。コネコ研究所中国、コネコ通信中国抜きで、回線もつくり人工知能研究も進めたのだったが、目に見えないノウハウがまったく違っていて、結局は、コネコ通信中国、コネコ研究所中国のレベルの高さを再確認した結果に終わり、中国における、香奈の影響力を上げるだけで終わった。
中央回線はコネコ通信中国が敷設したので早く、安定性に優れていたが、香奈オフィスチャイナの拠点がない地域では遅く、安定性もイマイチだった。
コネコ研究所に頼み、医療ロボットも導入したが、香奈オフィスチャイナの拠点がないと、コネコ研究所中国のサービス網から外れ、動く間はいいが、少しでも問題が出ると対応不能になった。
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