ジブトラストはある時期から 官僚の天下りを受け入れてきた。当初 総理していた陽太の頼みもあった。官僚の天下りは毎年あるので、一定期間経つと 辞めていくのが普通だった。ただジブトラストの社員福祉環境は凄まじく、辞めたくない人が多かった。それにジブトラストに勤務すると 体は元気に頭は冴えるのだ
色々な不都合が起きて 香奈は決断した。毎年従来通り受け入れる。その人たちの仕事を見つければいい。金がドーダとは言わなかった
そうして出来たのはジブトラストの中小企業支援なのだった。ゼニ儲けは元々期待していない。
ただ魔法の里の敷地内に勤務してジブシティーとそれに近接している地域に住むと やはり魔法の里に近い。どうしてもこの付近の中小企業を応援する事になった。別に高邁な思想に基づいてはいない。ジブトラストの取り分は元々期待していない。大赤字にならない程度なら 金のあるジブは認めてくれると云う気持ちもあった。
ジブシティーとそれに近接する地域で中小企業が盛んになった理由だった。
あの棋士の奥さんは中小企業とも言えない程度のスモールビジネスをしていた。二人のジイサンたちは ジブの担当とも話をつけて、自分達も応援するからと云った。二人のジイサンたちは元々財界の大物と云われた人たちで 人を診て その人を活かすのが治部一族とその周辺なので、棋士の奥さん応援の筈が二人のジイサン達まで この事業に関与する事になってしまった。
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