傍観者の独り言

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汚染水問題:IAEAでの説明は嘘の連鎖で恥の上塗り模様・・・責任不在不問が問題

2013-09-19 05:42:06 | 政治

09月17日の毎日新聞の記事『福島汚染水:各国から厳しい指摘 IAEA説明会』によると、国際原子力機関(IAEA)総会での汚染水問題の日本の弁明は、恥の上塗りの様相ですね。
要は、事故の結果責任を東電も政府もとらず不問にし、事故対策を事業者責任にしてきたツケが顕在したのに、安倍総理の嘘(方便)を否定できず今後に期待では世の中を説得できないのです。

毎日新聞の記事『福島汚染水:各国から厳しい指摘 IAEA説明会』を転載すると、

”「国際原子力機関(IAEA)総会の関連行事として16日夕、ウィーンで開催された日本政府主催の福島第1原発汚染水漏れ問題に関する説明会で、各国の専門家から抜本対策の遅れや規制当局のあり方などを問う厳しい指摘が相次いだ。第一義的な責任は東京電力にあると繰り返す日本側の説明からは「政府が責任をもって取り組む」(山本一太科学技術担当相)との意気込みが伝わらず、責任の所在のあいまいさを印象付けた。【ウィーン樋口直樹】

 説明会には、原子力政策を推進する経済産業省と、同省から独立した原子力規制委員会、廃炉に関する研究開発を行う国際廃炉研究開発機構などの担当者が出席。汚染水漏れの現状と、凍土壁の設置や浄化装置の増設などによる政府主導の解決策について、会場を埋めた100人以上の専門家らに説明した。

 だが、会場からの質問は今後の対策よりもむしろ、汚染水漏れの深刻化を招いた責任を問うものだった。スロベニアの規制当局者は「汚染水問題は原発事故直後から予想できた。なぜ2年以上もたった今まで持続的な解決策を見いだせなかったのか」と、厳しい口調で切り出した。

 これに対し、廃炉機構の担当者は、汚染水の漏えい部分の発見と修理に手間取っている▽原子炉建屋に流れ込む前に地下水をくみ上げて海に放出する計画が漁業関係者らの反対で困難になっている−−と説明。

 経産省の担当者が「法的な責任は東京電力にあり、我々はサポーターの立場。東電には資金もアイデアもなく、2年間も良くない状況が続いてしまった」と釈明すると、会場から「責任転嫁ではないか」との失笑が漏れた。

 一方、原子力規制委員会のあり方にも疑問の声が上がった。2007年に調査団を率いて訪日した仏原発安全当局者は「規制委員会の技術顧問が、問題解決を図るため東京電力にアドバイスするのは、原子力安全の責任分担をあいまいにするものだ」として強い懸念を表明。規制委員会側は「規制当局は電力事業者と一線を画すべきだが、福島第1原発事故に限り、問題の拡大を防ぐために行っている」と説明した
。」”

と、IAEA総会での汚染水問題の日本の弁明は、嘘の連鎖で恥の上塗りの様相ですね。

毎日新聞記事を要約すれば、汚染水問題の今後対策より深刻化した責任を問われ、漁業者の反対や法的責任ある東電が主体者であったという責任転嫁の日本の弁明が物笑いになったということですね。

本ブログ「汚染水問題:面従腹背で嘘の連鎖の行く末は?日本の信頼失墜へ・・・打開策(雑感)」(2013-09-15)で、山本一太科学技術担当相のIAEA総会での説明役について、”「山本大臣は、安倍首相発言を否定せず、今後の取り組みで各国の理解を得る難しい損な役割ですね。」”とし、”「汚染水問題を関係各位が面従腹背して沈静化できるとは思えず、面従腹背を続けていれば本質的解決に時間・カネの浪費となり日本の信頼失墜になることを危惧しますね」”とし、打開策は東電を悪者にし今後は安倍政府主導で事にあたると責任明示しかないと書きました。

当方は、福島原発事故を想定外の事由として事故責任を不問や責任者として精一杯事にあたったという弁明が通用する風潮が現場を面従腹背の宮使い社会に醸成していると思っています。
現場は逃げれず自分の始末での信用失墜は組織の不利益になるという思いで組織代表の使命感をもって事にあたっているが、組織責任者(権限者)の組織保全の第一に現場の葛藤は世の常で面従腹背の御身大事の宮使いの体質になると思っており、組織責任者(権限者)が権限移譲でなく責任移譲が面従腹背社会を増長させると思っています。
毎日新聞記事にある漁業者の反対、法的責任は東電という弁明は、現場の組織保全の代弁に過ぎないのです。

汚染水問題は、事故終息責任を東電に負わせたことが起因で原発事故時の菅直人元政権の責任は大と思っています。
菅直人元総理は、市民運動家上がり野心家で声高に問題追求すれば問題解決する手法を身に染めた体質で最高権限者でありながら周辺の人間に権限移譲せず責任移譲だけで周辺の人間は面従腹背で事にあたったと邪推しますね。
東電の故・吉田所長も、経済産業相だった海江田万里・民主党代表、菅内閣で原発事故担当の首相補佐官の馬淵澄夫議員も菅直人元総理に面従腹背で事にあたり、IAEA総会での説明役の山本一太科学技術担当相も安倍首相に面従腹背で事にあたったのでしょうね。
ただし、何時までも面従腹背を続けていれば、ドラマ「半沢直樹」ではないが日本は世界から「倍返し」を被る懸念がありますね。



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