以前、本屋に行って、天文学者・著述家だったカール・セーガンの本を探したけれどなかった。高校の時、セーガンの「コスモス」を読んで、宇宙の大きさ・面白さに衝撃を受けた私としては、ショックだったけれど、考えてみれば当たり前かも。
ファッション雑誌を見ても、昔はフランス系のものは、「パリが最も輝いていた時代」と銘打って、ジャン・ポール・サルトルやシモーヌ・ド・ボーボワール、作家のフランソワーズ・サガンの紹介が大きな写真入りで載っていたもの。サガンなんて、私が中学生の頃は新潮文庫から著作がずらりと並んでいたのに、今では「悲しみよ こんにちは」がぽつんと並んでいるだけ。
時代は移り変わり、有名人だって人々の記憶から薄れてゆく。三島由紀夫も、大学生の頃、男子学生が騒いでいたけど(その頃は、三島由紀夫が死んで二十年とかでリバイバル的な人気があったらしい)、今じゃあ話題にのぼることも少なくなっている。文学史に残る存在として、著作は広く読まれているはずだけど。
こんなこと言ってたら、そのうち「前世紀の遺物」といわれる時代になるのかもしれない。
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