goo blog サービス終了のお知らせ 

ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

すっかり読書気分

2016-07-08 20:30:16 | 本のレビュー

これ、家の書斎にあるのを見つけました。 何の文庫本かって?
と、私もそう思い、手に取ったところ、「岩波文庫」の解説目録であることを発見。 2013年度版とも、きちんと記してあります。

ページをめくったところ、日本文学はいうのおよばず、英国、アメリカ、フランス、ドイツなどの国々の名作がずら~り。 ああ、何てきらびやかなのかしら?

バルザックの作品がいくつも並んでいたり、サマセット・モームの本も数冊以上――モームは、若い頃好きで、「雨・赤毛」、「淵」、「環境の力」など南海ものと呼ばれる短編が深く心に残っているもの。  モームは、ここで南太平洋と呼ばれる場所を舞台に、人生に行き詰まった白人たちの生態を鮮やかに描いたのでした。
でも、岩波文庫版では、「アシェンデン」など、スパイ小説もどきの世界も楽しめるみたい。

ヴァージニア・ウルフの「灯台へ」もラインナップの中にあり、中学生の頃、父の本棚にこの本をはじめて見つけたことも懐かしく、思い出してしまいます。

でも、でも、知らなかった本がいっぱい! 名前だけは知っていて、以前から読みたいと思っていたイーヴリン・ウオーの「回想のブライズヘッド」、ギッシングの「ヘンリ・ライクロフトの手記」もあるというのは、うれしい驚き。ぜひ、読みたい!

ゴールズワージーの「りんごの木」はすでに持っていて、初めて読んだ高校1年生の時のみずみずしい印象も、記憶の中に。 ずっと後年になって、岩波文庫から、この本が出ているのを知り、買い求めたのですが、ともに収められている「人生の小春日和」という短編も余韻の残る佳作。

小説ではなく、一種の説明書なのに、たっぷり2時間もページを繰っていました。ああ、何だか良書を幾冊も読んだような面白さ! まるで、もう原書を読んでしまった気分なのであります。


          
そして、こちらは丸善で見つけたもの。 こちらも岩波文庫の本かと思ってしまいそうですが、さにあらず。表紙を英語のスペルで書いたノートなのです。漱石や太宰もあったのですが、これは芥川龍之介のもので「トロッコ・蜘蛛の巣」と書かれております。
目下、使う予定はないのですが、これも気の利いた文具ですね。