古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

大阪府柏原市・玉手山3号墳

2013-05-04 08:08:16 | Weblog


大阪府柏原市旭ヶ丘の玉手山丘陵上にあります。
2号墳の南、市立老人福祉センター「やすらぎ園」のすぐ南隣りです。
ここが大坂夏の陣の舞台になったことから、「勝負山(かちまけやま)古墳」とも呼ばれています。

全長106m、 後円部径68m・高さ9m、 前方部幅46m・高さ?m  の前方後円墳です。

墳丘には葺き石が施されていたようです。
円筒埴輪や壷形埴輪・蓋形埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

後円部に、竪穴式石室と粘土槨の二つの埋葬施設があったと言われていますが、破壊されています。
そのため、副葬品など詳しいことは判っていません。

昭和63年(1988年)、後円部墳頂のレーダー探査が行われています。
その結果、長さ3.3m前後の竪穴式石室の存在が判明しました。
近くにある安福寺の境内には、この3号墳から出土したと言い伝えられている割竹形石棺(重要文化財に指定)が置かれています。
レーダー探査で見つかった竪穴式石室の大きさから、言い伝え通り安福寺にある石棺は3号墳から出土した可能性が高くなったそうです。

大坂夏の陣で、豊臣・徳川両軍が激しい争奪戦を繰り広げた「小松山」とは、この3号墳の後円部墳頂にあたります。

採取された埴輪片から、この古墳の築造時期は、古墳時代前期のなかでもかなり早い時期と考えられています。

「やすらぎ園」の玄関口横から墳丘(後円部)に登れるようになっています。
紅葉がとてもきれいでした。



         (前方部…奥が後円部)

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