古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

大阪府豊中市・御獅子塚古墳

2013-02-23 08:11:02 | Weblog


大阪府豊中市南桜塚2丁目、南桜塚小学校校庭の一角にあります。
「おししづか」古墳と呼びます。

全長55m、 後円部径35m・高さ4m、 前方部幅40m・高さ3.5m  二段構築の前方後円墳です。

現在は埋没していますが、墳丘の周りには幅約7~8m、深さ約0.7mの盾形をした周濠があります。
墳丘二段目の斜面にのみ、葺き石が施されています。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・靫形埴輪・盾形埴輪・蓋形埴輪・家形埴輪・動物埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列(1段目のテラス部)がなされていました。
昭和10年代の土地区画整理事業で後円部東側が一部削平されました。
その後、南桜塚小学校の体育館とプールの建設で、後円部西側の一部と、前方部の周濠が壊されました。

自然崩壊が目立つようになったため、昭和60年と平成2年に発掘調査と墳丘の整備事業が行われました。

後円部墳頂には、上下で直交する二つの主体部が確認されています。

後円部中央東寄りにある第一主体部は割竹形木棺で埋葬されていたそうです。
三角板鋲留短甲・小札鋲留衝角付冑・漆塗り革製盾・鉄刀・鉄剣・鉄鏃・鎌・袋斧・鞍・雲珠・杏葉・六獣形鏡・玉類約400個(碧玉製管玉・碧玉製勾玉・滑石製勾玉・ガラス製小玉など)などが出土しています。

後円部中央北寄りにある第二主体には、割竹形木棺が直葬されていたそうです。
出土したものとしては、三角板革綴短甲・鉄地金銅装眉庇付冑・革製盾・鉄刀(大刀)1口・鉄鉾4口・鉄槍3本・鉄鏃184本 等があります。

古墳時代中期・5世紀中葉ころの築造と推定されています。

学校の敷地内で、墳丘に登ることはできませんでした。


(後円部にある案内板と、右手は小学校の体育館です。)




      (前方部先端)

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