古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県大和郡山市・額田部狐塚古墳

2017-09-09 06:24:12 | Weblog
奈良県大和郡山市額田部北町小山1147、額田部丘陵の西側端部にあります。

全長約50m、 後円部径26.5m・高さ5m、 前方部先端幅36m・高さ5.5m  の前方後円墳です。
前方部を南南西に向けています。
後円部は大和中央道の下り線の下に保存されています。



前方部はかなりの削平を受けています。











墳丘の周りには幅1mと幅8mの二重の周濠があります。
周濠は空豪の可能性が高いそうです。
墳丘に葺石は施されていなかったようです。
大和では初めての尾張系の円筒埴輪や朝顔形埴輪、形象埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1966年(昭和41年)、昭和工業団地内を南北に抜ける道路(大和中央道)の建設に先立つ発掘調査が行われています。
後円部中央部から主軸に直交する位置で、同一墓壙に2棺が納棺されていたそうです。
両棺とも組合式木棺で、同時に埋葬されたようです。
北棺には男性が、南棺には女性が埋葬されていた(夫婦?)ようです。
北棺は長さ約4.0m、幅約1.8mあり頭部を東に向けていました。
画文帯二神二獣鏡、ガラス製玉、琥珀製玉、中空銀玉、金銅製梶帽、鉄剣、鉄刀、鉄鏃、挂甲小札、馬具 などが出土しています。
南棺の長さは約3.9m、幅約0.6mでやはり東に頭部を向けていました。
ガラス製小玉、銀環、管玉、鉄鏃、馬具、革製品 などとともにわずかですが人骨も出土しています。

古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿