古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

愛知県豊橋市・権現山2号墳

2017-03-04 08:45:44 | Weblog
愛知県豊橋市石巻本町別所、標高68.5mの山頂にあります。
1号墳とは90mほど離れています。

全長33m、 後円部径24.6m・高さ3.3m、 前方部先端幅9.2m・高さ1.8m  の前方後円墳です。

後円部は平面が楕円形に近いかたちをしています。



埋葬施設がどのようなものかはっきりしていません。
後円部北側の裾から、3世紀後半頃の土師器の高坏1点が出土しています。
このことから、この古墳は古墳時代発生期・3世紀末頃の築造と推定されています。
前方部は、後円部に比べかなり小さく立ち上がりもわかり難く未発達のようです。


                         (奥が前方部)


                        (手前が前方部)

墳丘に葺石は施されていません。
埴輪の出土もなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。
耳環などが出土しています。

昭和48年4月4日、権現山古墳群として1号墳ともども愛知県の史跡に指定されています。






愛知県豊橋市・権現山1号墳

2017-03-04 08:20:04 | Weblog
愛知県豊橋市石巻本町別所北入田、標高68.5mの権現山の尾根筋先端にあります。
豊川下流域を臨む丘陵上です。
豊川市権現調整池の貯水タンク手前の細道を左に100mほど進んだところにあります。
最初見えてくるのは2号墳で、1号墳はさらに90mほど下ったところです。

全長38.4m、 後円部径23m・高さ3.8m、 前方部先端幅14.8m・高さ1.5m  の前方後円墳です。

1996年発掘調査が行われています。
墳丘には葺石が施されています。
ただくびれ部の葺石は角礫で、一部には大きな石材も使われておりほかの葺石とは少し違っています。
石で囲った時期不明の小型埋葬施設が1基見つかっています。
墳丘には壺形埴輪(二重口縁壺)が並べられていたようです。
後円部中央にある埋葬施設は竪穴式石槨です。
天井石には石灰岩が使われていたそうです。

古墳時代前期・4世紀中頃の築造と推定されています。

昭和48年4月4日、愛知県の史跡に指定されています。


                       (奥が後円部)



                         (後円部)



                         (前方部)