虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

レンタルビデオ・CD

2004年08月18日 | 映画の話題
昨日借りてきたビデオ
「当り屋勘太」(1930)…まだ見たことのないエディ・カンター主演作。 脚本フランク・バトラー 監督ノーマン・タロウグ。カンターは店にもこれしかない。エセル・マーマンも出ているそうなので結構楽しみ。
「キングコング」…1933年の古典です
「アラスカ珍道中」…珍道中シリーズが見たくなって

いま郵送DVDレンタル比較検討中なので、新作はそちらで考えることにして、ショップは旧作のDVD出てないようなのにしようかな、と思ってます。

冷飯とおさんとちゃん (1965/日)

2004年08月18日 | 映画感想は行
監督: 田坂具隆
出演: 中村錦之助 三田佳子 新珠三千代 小沢昭一 大坂志郎

山本周五郎の短編三篇を映画化。
若侍・若さを過ぎた頃・子持ちの職人の主人公を中村錦之助が一人で演じ分ける。

この映画は、映画的興味というより、山本周五郎に惹かれて見た。山本周五郎はなぜか好きだ。「日本婦道記」なんか読んでるとちょっとこれはないなあ、と思うところはあるが、ほのぼの・しみじみ泣けてしまう市井もの短編は最高。
錦之介は、やはり華があって、2番目の「おさん」の人も使うようになった落ち着きを見せた男が一番あってるかな、3番目の時代に取り残された職人にはちょっといい男過ぎるかな、なんて思った。だってそろそろ独立しようかって言う息子役よりずっと素敵だし。
それでも、こんなお父さんは自分のだったら我慢できるかな…と思いながらも自分の仕事に誇りを持つ、ノンダクレの頑固職人のお父さんと、おsの「ちゃん」を囲む暖かい家族に泣かずにいられない。

錦之助もいいですが、ほかの出演者、特に女優さんたちの着物の動き方、美しいですねえ。入江若葉さんの武家娘、かわいい!

夢のチョコレート工場(1971/米)

2004年08月14日 | 映画感想や行
WILLY WONKA & THE CHOCOLATE FACTORY
監督:メル・スチュアート
出演: ジーン・ワイルダー ジャック・アルバートソン ピーター・オストラム

 チャーリーは、家に4人の寝たきりのおじいさんおばあさんとお母さんの6人暮らし。ひどい貧乏で新聞配達で働く。お菓子も思うように買えない。でも、そんな中からもおじいさんにタバコ代をプレゼントする優しい少年。あるとき世界一のチョコレートを作るワンカが、チョコの中の金の招待状を当てた人に、誰も入れないチョコレート工場に招待するというニュースが…

 ロアルド・ダール原作の映画化。原作を読むにはダールの毒をちゃんと消化できるだけ育っていることが必要かな、と思うけど傑作。スイートなだけでは駄目。苦しいことにも耐えちゃうもんね!の勇気の芽を育ててくれる本。
 これは原作とはちょっと違うけど、楽しくて原作の精神も壊してないと思う。それに一番は「ウンパルンパ」 見た後ついつい歌ってる…ウンパ ルンパ …

 これを見るとティム・バートン版の「チョコレート工場」早く見たくてたまらなくなる。きっとゴシックで(なくてもいいけど)不思議の雰囲気に満ち満ちた夢のような工場が…それにジョニー・デップはワンカに決まってる。どんなワンカに会えるのかと思うだけでくらくらする…

児童文学

2004年08月12日 | 
このところいわゆる児童文学の古典まとめて読んでます。
「チョコレート工場の秘密」読み始めたらとまらなくなっちゃったんです。
「チョコレート」の続編、「ガラスのエレベーター宇宙へ飛び出す」
それからピアス著「ハヤ号セイ川を行く」「トムは真夜中の庭で」カルヴィーノ著「魔法の庭」「まっぷたつの子爵」カニグズバーグ「クローディアの秘密」「魔女ジェニファと私」「僕と『ジョージ』」…なにせ家に在庫はいっぱいあるもので、切れないのです。
みんな、心のぼけてたところをゆすぶられ、たたき起こされるような刺激に満ちた本ばかりです。軽い依存症にもなりそう。

それはそうと、ロアルド・ダールの子ども向けの本は、おませな小学校中学年から高学年以上でないとブラックな部分をこなしきれないかもしれないけど、子どものうちに一度は読んでおかなきゃ人生の損だと思います。

盆休み前

2004年08月11日 | 日記・雑記
皆さんがお休み前に一気にお仕事なさっておりまして
もう休み半分取っちゃった私は、今週末はいつもの週末だというのにお付き合いで忙しがっております。
特にお盆前に飛び込みでいらして無理やり土曜の約束を取り付けた不動産のM社の営業さんはすごいです。これで週末は本じゃなくて契約書を読まなきゃいけなくなりました。え~ん

ヒトコトいいたい映画もたまってますが、土曜に暇になってからまとめてします。
今しがた、昼のBS放送の力道山主演の人情劇みたいな映画を見ましたが、やはり私は当時の日本人と同じようには共感できないみたいだなあ、としみじみ感じてしまいました。
兵卒たちの軍隊での生活と下士官の暴力や不条理、敗戦後の彼らの友情を描いてます。力道山がせりふ棒読みでも関取出身の朴訥で不器用な好漢役なのでまあいいか、です。殴られても殴られてもびくともしないころはさすがです。それで、最後レスラーになった力道山が昔の下士官とリング上で闘いますが、最初は劣勢で痛めつけられ、あわやというところで大逆転。伝説の空手チョップというのをはじめて見ました。

「純情部隊」(1957/日)
監督:マキノ雅弘
出演:力道山 東千代之介 星美智子 進藤英太郎 堺駿二 杉狂児 広沢虎造 ディック・ミネ

なんだかオールスターキャストですねえ。広沢虎造って、言葉が浪曲になって出てくるみたい。

野郎どもと女たち(1955/米)

2004年08月10日 | 映画感想や行
監督;ジョゼフ・マンキーウィッツ
出演:マーロン・ブランド フランク・シナトラ ジーン・シモンズ ヴィヴィアン・ブレイン

 ばくち打ちのネイサン(シナトラ)は警察の締め付けが厳しく賭場を開けない。資金稼ぎにラスベガスからきた凄腕のスカイ(ブランド)と、救世軍のサラを口説き落とせるかどうかで賭けをする。賭けのためにサラを口説くスカイだが、そのうち本気になってしまい…
 また、ネイサンには10数年来の恋人アデレードがいる。2組の恋模様とばくち打ちと警察と救世軍が絡んで大騒動。

 マーロン・ブランドって、声意外とかわいい。「ゴッドファーザー」イメージ強烈なもので、ドスのきいた声かなあと思ったらあらまあ、なのです。ジーン・シモンズの酔っ払いデートのダンスも楽しかった。でも、シナトラのカップルのほうが歌うまいし、ショーも最高。アデレードのレビューショーって、それだけ見てもたいしたものだと思う。でもこの映画、男の人のスタイルか最高に決まってる。それで歌まで歌ってるんだからもうそれだけでいいや、になっちゃう。

 アメリカ映画協会の映画音楽ベストでこの映画からいっぱい入ってたから見てみた。みんな楽しいけど、これといって強烈に印象に残ったのはなかった。でも役者たるもの、歌とダンスはできて当たり前なのねえ、あちらは。

ひばり・チエミの弥次喜多道中(1962/日)

2004年08月09日 | 映画感想は行
監督:沢島忠
出演:美空ひばり 江利チエミ 東千代之介 千秋実

 芝居小屋の下足番をしていたおきみとおとしは麻薬の捕り物に巻き込まれ、失業してしまう。怒った2人は江戸も女も捨ててやる!とばかりに男装して旅に出る。

 テンポがよくて華やかで素敵な髷物ミュージカル。美空ひばり、江利チエミの2人ともなんともはつらつとしてかわいい。受ける東千代之介の闊達そうな色男も軽やかで似合っているし、千秋実のたんこぶギャグも楽しかった。今となってはちょっとレトロに聞こえる音楽もいかにも雰囲気どんぴしゃで、うきうきなのである。最初の芝居小屋捕り物シーンも楽しかったが、ラストの京都の捕り物の反物を使った導入からお決まりの本命悪役登場シーンまでがすばらしく、大きな画面で見たい!と熱烈に思いましたね。山形勲さ~ん!好々爺も悪人面も素敵!
 歌はそれほたくさんはないけど、さすがに二人ともうまいし、踊りでも何でもこなしちゃうなあ!主役の二人ほんとに華やいでる!

 これ、「シネマほらセット」で、ベット・ミドラー、ウーピー・ゴールドバーグにキアヌ・リーヴスを配した「ブロードウェイの弥次喜多娘」の元ねた。これを見るとますますおかしい。

名も無きアフリカの地で(2001/独)

2004年08月08日 | 映画感想な行
NIRGENDWO IN AFRIKA
監督:カロリーヌ・リンク
出演:ユリアーネ・ケーラー メラーブ・ニニッゼ レア・クルカ カロリーネ・エケルツ

 ナチス政権時代、間一髪でドイツからケニアへ逃げたドイツ人一家が戦中を如何に生き抜いたか。

 映画館でチラシを見て、一家で見られる感動作タイプの映画かしらん、なんて思ってたんですけどね、これは小さい子には向きません。
 家族の絆とか、異文化とどうやって付き合うかの問題も提示されてはいるけど、そもそも「どこにも真の居場所が無い」状態のユダヤ人の、厳しい「生きるべき場所を求めて」の部分が痛かった。ドイツにはいられない。ドイツ国籍のユダヤ人で、イギリス領では敵性国人。
 ケニアへの思いも、ドイツへの思いも父・母・子それぞれ違う。
 ケニアに生きる人々へのヨーロッパ育ちの人の理解とその限界もわかる。
 ラストで、やはり彼らは厳しい道を選んだと思うものの、すがすがしい思いが残った。

movie diary 名も無きアフリカの地で

古城の亡霊(1963/米)

2004年08月08日 | 映画感想か行
THE TERROR
監督:ロジャー・コーマン
出演:ジャック・ニコルソン ボリス・カーロフ

 本隊からはぐれたナポレオン軍の将校が海辺の古城のそばで不思議な美女に出会う。しかし彼を助けた老婆、城の主従も誰もそんな女は知らないと言う…

 「忍者と悪女」(エドガー・アラン・ポーの「大烏」がいつのまにか魔法合戦映画になったと評判のぜひとも見てみたい映画)のあとボリス・カーロフとの契約が3日残っていたので速攻でとった映画。
 原題が「THE TERROR」…恐怖で、いかにも恐怖映画な展開。ところが終盤に至って心理劇だったのか?!と思ったら最後でえ~やっぱり?という展開の、まあ、よくここまで3日でまとまって…と感心してしまう。
 古城も思いっきり雰囲気あるし、ほかでは知らないけどヒロインもきれいだし、ラストシーンは思わず「うえ~」でした。

出かけてきます

2004年08月06日 | 日記・雑記
6日の金曜から長野へ3日ほど出かけます。
それなのに、レンタルショップのサービスデーが重なって
今日は必死にビデオ見てます。

「冷飯とおさんとちゃん」
「SF巨大生物の島」
「名も泣きアフリカの地で」
「ファイナルファンタジー」
「水曜どうでしょう」休み週でよかった!
できれば「ジキル博士とハイド氏」「GUYS AND DOLLS」も見たいけどそれは無理でしょう。
ファイナルファンタジー以外は帰ってから書きます。
ファイナルファンタジーはねえ…声の出演一覧見ると悲しいわ。
ドナルド・サザーランド、S・ブシューミ、アレック・ボールドウィン、ジェームズ・ウッズ
何で実写で作らなかったの!

スリーパー(1973/米)

2004年08月05日 | 映画感想さ行
SLEEPER
監督:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン ダイアン・キートン

 胃潰瘍から昏睡状態になり、なぜか冷凍睡眠に。200年後に目覚めたとき、世界は核戦争後で、洗脳・思考コントロールが当然の管理社会になっていた。彼はそこで反体制活動に巻き込まれる。

 これははじめて見た。未来の管理社会の設定はほぼ「リベリオン」とか思わせますね。でもアクションとコメディの差、制作年代の差でしょうか。こちらのほうがずっと牧歌的で、ダイアン・キートンの仲間たちの風俗なんか、当時の時代の空気を反映してるようでもありました。
 この映画は、主演2人の掛け合いと、アレンの語る戦後社会とか、そういうディテールを楽しむのが一番という感じでした。画面がチープ感漂っていて、それだけでなんか笑っちゃう。アレンのふんする家事ロボット、まあそれなりに面白かったです。

サクラ大戦 活動写真

2004年08月04日 | 映画感想さ行
監督:本郷みつる

 架空の時と場所 太正時代、帝都東京を守る「帝国歌劇団」こと「帝国華撃団」の乙女たちの活躍。

 サクラ大戦はゲームもやってないし、アニメもチラッと見ただけ、それでこの劇場用アニメをテレビで見ましたが、高校生は突っ込みの嵐でした。私もその場で騒がなかったけど、まあ、ゲームもやらなくていいや、になりました。
 ただ単に私のセンスに合わないので、ファンの方許してね…先に謝っちゃう。
 声優さんたち、がんばっていますが、一応歌劇団、もっと上手に歌ってね。何かを守るとか、ちょっとムキダシ過ぎちゃうの。

 設定とか、いろいろ「エヴァンゲリオン」のほうが上手に作ってあると思ったのでした。使徒と降魔ってちょっと似てます。

 月曜日の「メトロポリス」も家では突っ込みまくりで見てました。
 高校生が、主人公不死身だなあ…みたいなシーンで「宮崎と手塚が融合した場面!」なんて言ってた。アニメのヒーローというのは昔から強かったみたいに思うんだけど、「コナン」で宮崎アニメ=強いヒーローが印象付けられちゃったかな。

永遠のマリア・カラス(2002/伊・仏・英・ルーマニア・スペイン)

2004年08月02日 | 映画感想あ行
監督:フランコ・ゼフィレッリ
出演:ファニー・アルダン ジェレミー・アイアンズ ジェーン・プロウライト

 亡くなる前の数ヶ月間、隠遁生活を送るマリア・カラスは復活を試みていたという設定でカラスを描くドラマ。

 痛ましく、悲しく、美しく、マリア・カラスという存在を讃える映画であったと思う。
 「カルメン」…彼女が舞台で演じたことがないのは知っていても、カルメンを買おうと思ったらカラスのカルメンを買っちゃう。マリア・カラスは「マリア・カラス」なのだから。劇中の「カルメン」で流れる「ハバネラ」も「ジプシーの歌」も、いつも聞いているカルメンに映像がついているのだ!それだけでも不思議だった。それにやはり素晴らしいと思った。ファニー・アルダンのカルメン=カラスの演技も。
 それだけに、そのカルメンを破棄しようというカラスには、ゼフィレッリのカラスとオペラの舞台への敬愛、フェイク・まやかしというものに対する考え方が窺われるような気がする。

 ジェレミー・アイアンズって、なんであんなに雰囲気あるんでしょうねえ。この間やはりゼフィレッリの「ムッゾリーニとお茶を」見たばかりなので、ジェーン・プロウライト見てうれしかった。あの映画もこの映画も気骨ある老婦人役。

スチームボーイ(2004/日)

2004年08月01日 | 映画感想さ行
監督 脚本:大友克洋

 大友克洋のアニメ作品。
 ともかく絵がきれいで画面の動きが滑らか。映像はまさに「眼を見張る」ものがあった。それに人物が描線くっきりの伝統的アニメ絵、それに画面のきらめきが新しい技術という感覚で、絵的に思いっきり酔えた作品だった。
 声もアイドル・俳優さんばかりなのに良かったし(これは偏見かな)
 でも、ストーリー的にはメッセージがはっきりしすぎてるし、「AKIRA」からのファンにはちょこっとお子様向けすぎるかも…とは思っちゃった。

 しかし、個人的に泣ける映画だった。メカ方面でもスチームボールの設定でもちょっと気になるとこ、もっと説明ほしいようなとこはあるのだが、子ども時代の「メカ」への憧れ…しょせんは憧れの域をでない程度の知識しかない私の記憶をつかまれてしまった。大きなバルブやパイプの連なりに、壊れたカセットを解体して、大きくても小さくても構造おなじだと喜んだり(あたりまえだ)青少年センターでレシプロエンジンとロータリーエンジンの構造と運動の違いの模型を何時間もぼ~っと見ていた時代の心が戻ってしまった。
 しかしこれを描くためには、蒸気機関の時代に戻らなければ、できなかったのだろうか?

movie diary スチームボーイ