虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

傷だらけの栄光 (1956/アメリカ)

2005年12月27日 | 映画感想か行
SOMEBODY UP THERE LIKES ME
監督: ロバート・ワイズ 
出演: ポール・ニューマン
    ピア・アンジェリ 
    サル・ミネオ 

 ニューヨークの下町の不良、ロッキー・グラジアノが、刑務所暮らし後、軍隊懲戒除隊という道を経ながらもボクサーとしての天分を開花させ、やがて世界チャンピオンとなるまで。

 これは、原題じゃないと十分に頷けないような感じがします。「天にいるものに愛されている」…ほんとに道踏み外してすっころんでばかりの不良なのに、周囲の人間に突き放されずに愛され、最後にはここ一番の生涯の勝負どころで勝っちゃうんですから!
 それにまた、主役のポール・ニューマンがその「憎めなさ」をうま~く演じてると思う。ちょっと垢抜けすぎてるかなとも思うけど、脊髄反射で生きてる様なショウのない若い者らしさがいいですね。
 ロバート・ワイズ監督の演出もよどみがない、という感じです。ボクシングのシーンも迫力満点で、思わず握りこぶし作っちゃいますが、同じリング上のファイトシーンでも「レイジング・ブル」のあの独特な熱気とは違うのがまた面白いところです。やっぱり主役の持つ質の違いでしょうか。