虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ハタリ! (1961/アメリカ)

2005年12月26日 | 映画感想は行
HATARI!
監督: ハワード・ホークス 
出演: ジョン・ウェイン    ショーン
    エルザ・マルティネリ     ダラス
    ハーディ・クリューガー     カート
    レッド・バトンズ      ポケッツ
    ジェラール・ブラン      チップス
    ミシェル・ジラルドン    ブランディ

 動物園のために、アフリカで動物を生け捕りにしているショーンたちのところへ、ダラスという美人カメラマンがその仕事を撮る為にやってきた。美女の登場と、新しいメンバー、チップスの起こす波紋。そして無骨なショーンは、アフリカの生活に慣れないダラスをはじめは迷惑がっていたが…

 本当に「面白い」映画。真面目な顔のコメディの一典型で、最高峰に位置する一作だと思う。
 男がみんな「男の子」的にイキイキしている。ラブ・ストーリーで完結する映画ではあるけれど(そうでもないかな?)動物相手の格闘、男同士の殴り合い、とぼけた会話と、極上のおもしろくてなごむシーンが続く。
 カートとチップスの突っ張りあいも、ポケッツのボケの緩急も、男子寮みたいだ。何よりショーン役ジョン・ウェインの気になるダラスに対する態度の不器用さときたら、気になる女の子に素直になれない昔の男子中学生である。可愛いのだ。だからラストが自然に笑える。
 この映画ではきっとキャスティングから、ジョン・ウェインの大きさと無骨な男らしさが引き立つように他の配役もなされているのだろうと思う。なんたって、他の誰よりもいつも頭一つ抜け出ている。
 
 気持ちが広く伸び伸びしてくるような映画。音楽の楽しさは言うに及ばず、サルや象は何度見ても、そのシーンになると「待ってました!」と誰しも思うのではないでしょうか。