岡部 宏之訳/ハヤカワ文庫
1940年代に書かれた古典SF。繁栄を極めた銀河帝国の衰亡期から始まる未来史。
1980年から続編が書かれ、彼自身の別のシリーズ、ロボットものと統合され、巨大叙事詩となり完結したが、ほかのSF作家によってなおも書き継がれている。
読みたくなったのだけれど、もう家にあるのかどうかも定かでなく、図書館で借りてきた。定番図書だからどこでもあるかといえばさにあらず!一つの図書館で全部そろえるのは無理だった。したがって今回は最初の一冊だけ借りてきた。こういうことがあるので本の処分がますます難しくなるのだ。この極めつけの名作も、気軽には読めないなんて。
初めて読んだのは中学生くらいだったから、どんな読み方をしたのか忘れちゃったけど、この最初の一冊に関してはなんか今の国際情勢に迫ってくるようだった。
人は目の前の危機に気がつきたくないし、前例で対処することが安心なのですね。それで、それはどこでも変わらないし、どの時代でも変わらない。そのくせ、ヒーローを待ち望んでいる。
衰亡期を迎えた人類のなかで、その暗黒期を3万年から千年程度に短縮するために人類の知恵のストックの場として、人類復興の足がかりの星ターミナスが心理歴史学者(何をする人なんでしょう?この本では預言者みたいな)ハリ・セルダンによって設立される。これは、金属などの資源をまったく持たず、軍事的な力も持たず、技術を持っての貿易にのみ依存するターミナスがどのようにしてほかからの脅威をしのぎ、生き延びていくかの物語である。
「資源なし、技術を持って貿易に依存」なんてどっかの国とすこ~し似たようなところはありますが、それはそれとして、これを読んで平和(な状態)というものが所詮はイデオロギーでも理想でもなくパワーバランスとストラテジーによって維持されるのか、と改めて思ってしまう。あれこれ考えてみても、第1次大戦後のイギリスの平和運動は結局ヒトラーを利することになったし、長いこと日本は非武装中立って言ってたけど冷戦体制の中でアメリカの軍事体制の一部だったことも事実ですね。でも、だからこそ理想を掲げて理性と共に苦しみながら進んでゆく人々に感動せずにはいられないのだが。
本日、2001年に海上保安庁の警備船と交戦の末自爆沈没した北朝鮮の工作船という物を見に行ってその武器装備のすごさに震えた。82ミリ無反動砲まであって、ほとんど戦争である。ほんとにぼけてるわけにはいかない。
1940年代に書かれた古典SF。繁栄を極めた銀河帝国の衰亡期から始まる未来史。
1980年から続編が書かれ、彼自身の別のシリーズ、ロボットものと統合され、巨大叙事詩となり完結したが、ほかのSF作家によってなおも書き継がれている。
読みたくなったのだけれど、もう家にあるのかどうかも定かでなく、図書館で借りてきた。定番図書だからどこでもあるかといえばさにあらず!一つの図書館で全部そろえるのは無理だった。したがって今回は最初の一冊だけ借りてきた。こういうことがあるので本の処分がますます難しくなるのだ。この極めつけの名作も、気軽には読めないなんて。
初めて読んだのは中学生くらいだったから、どんな読み方をしたのか忘れちゃったけど、この最初の一冊に関してはなんか今の国際情勢に迫ってくるようだった。
人は目の前の危機に気がつきたくないし、前例で対処することが安心なのですね。それで、それはどこでも変わらないし、どの時代でも変わらない。そのくせ、ヒーローを待ち望んでいる。
衰亡期を迎えた人類のなかで、その暗黒期を3万年から千年程度に短縮するために人類の知恵のストックの場として、人類復興の足がかりの星ターミナスが心理歴史学者(何をする人なんでしょう?この本では預言者みたいな)ハリ・セルダンによって設立される。これは、金属などの資源をまったく持たず、軍事的な力も持たず、技術を持っての貿易にのみ依存するターミナスがどのようにしてほかからの脅威をしのぎ、生き延びていくかの物語である。
「資源なし、技術を持って貿易に依存」なんてどっかの国とすこ~し似たようなところはありますが、それはそれとして、これを読んで平和(な状態)というものが所詮はイデオロギーでも理想でもなくパワーバランスとストラテジーによって維持されるのか、と改めて思ってしまう。あれこれ考えてみても、第1次大戦後のイギリスの平和運動は結局ヒトラーを利することになったし、長いこと日本は非武装中立って言ってたけど冷戦体制の中でアメリカの軍事体制の一部だったことも事実ですね。でも、だからこそ理想を掲げて理性と共に苦しみながら進んでゆく人々に感動せずにはいられないのだが。
本日、2001年に海上保安庁の警備船と交戦の末自爆沈没した北朝鮮の工作船という物を見に行ってその武器装備のすごさに震えた。82ミリ無反動砲まであって、ほとんど戦争である。ほんとにぼけてるわけにはいかない。