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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

未完成と失敗に向かって進んでいく時期に 1

2017-11-11 21:17:46 | 日々思うこと 雑感

↑ (写真は年長のAちゃんのノートルダム寺院のステンドグラスです。)

 

 

先日、マイコー雑記のマイコさん、Follow your bliss のたまきさん

たちとのチャットで、

教室のギャングエイジと呼ばれる年齢の子たちとの

関わりの様子をお伝えした時の文章を、ここにも

残しておこうと思います。

 

小学3年生くらいの子たちというのは、

急に世界に対しての視界が開けてきているのに、

身体はそれまで暮らしてきた世界にいるようなところがあります。

つまり、頭は世の中を知った風に眺め始めるのに、

身体は子どもの世界の住人そのものなんです。

 

そんなこの時期の個々の子どもの「こんなことをしたい」

「あんなことをしたい」という思いに付き合うのは

至難の技です。

 

「それはとうていできないでしょ」というようなものを作りたがるし、

こちらの妥当な提案はどれもこれも嫌がるのです。

時間内に完成するか、創るための材料はあるか、

作りあげる自分の技量があるか、は全く頓着しないで、

とにかく「すごいもの」

「工作の本に載っている難易度が高そうなもの」

「創るのにいったいいくらかかるの?と驚くようなもの」

を作りたがります。

コリントゲームを作りたがる子がいたとすると、

3年生に満たない子たちには、紙を使って満足のいく結果に

導く方法を提案して作ることができます。


でも、3年生は、「それはいやだ」と大人に否を突き付けたいのです。

 自分が知っている本当の物、やってみたいこと、

自分の考えをぶつけてきます。

 

大人の考えをコピーする形で何かするのは嫌なんだけど、

自分の考えで何かしようとすると、大人の手助けをたくさん必要とする、という

矛盾した年代の子たちです。

自立しようとして、自立に向けてのもがきに

大人の助けがいるのです。

 

 そうした時に、わたしは、「その日のレッスンの時間内での目に見える成果」とか

「親御さんの期待」といったものと、

「子どものやりたい」の間で、板挟みにあいながらも、

それこそ、未完成や失敗に向かって、全力で子どもを支えるような

流れとなることも少なくありません。

 

時間内には到底できるはずがないとわかっていたり、

この材料では、見栄えがかなり悪いものになると予想できたり

するけれど、

あえて、「こんな風にしたら、今あるもので、時間内に、完成度の高いものが

できあがるよ」とアドバイスするのは控えて、

子どもが自分で見つけて選んだこと、今やってみたいと感じていることに、

求められる分だけ手助けして寄り添っています。

それは「何をしている教室なのか」「何を目指しているのか」といった

教室の土台となっているものを揺るがすふわふわした時間でもあります。

 

次回に続きます。

 


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
4年生 (su-)
2017-11-13 10:47:19
はじめまして。
大阪在住ですが、小学4年の子は教えてもらえるのでしょうか?
算数とか教えておられるのでしょうか?
ちょっと気になってしまいました。
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