虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

発達障がい、知的障がいがある子でも学習課題に興味を抱かせていくには?

2009-06-29 12:34:16 | 通常レッスン
前回の記事の補足となるのですが、発達障がいや知的障がいを持ったいて
理解力や興味のあり方に偏りに弱さを持っている子でも
3~4人の集団レッスンなら楽しくしっかり課題に取り組めます。

そうしたとき、どのように課題への興味に導いていくかを少し
書いておこうと思います。

いろんなものを鼻のそばに持っていって匂いをかいでみる子がいます。
興味が知的なものより感覚刺激の段階にいる子たちです。
そうした子であれば、『身体と動物』の箱を出してきます。

からだについて学ぶ箱には、バニラやりんごなどの香りのする紅茶や、香りに関するグッズと、鼻の仕組みを説明した絵本が入っています。
また手作りのおしっこする人形と、おしっこの量の夏と冬の変化などを扱った絵本。
ふうせんで作った横隔膜と肺の模型とからだの図鑑。
だ液がアルカリ性か酸性が調べるキットなど。

体感する楽しい遊びの後で、友だちとおしゃべりしたり、絵本を見たり、クイズに答えたりすると、
知的な課題から遠ざかっていた子も、自分がそうした学習を楽しめる子なのだ
というイメージを持ち始めます。
私は、子どもの自己イメージ作りのお手伝いをします。

からだの箱だけでなく、昆虫類、空気や水の実験、ブロック製作……そのどれもが、どの子にとっても広く深い知的な世界への入り口となるものです。
どれも赤ちゃんも興味を持つものであり、
それでいて大学教授にも把握しきれなく奥深さを持っているのです。

発達障がいのある子も、科学クラブ、歴史クラブなどのメンバーのひとりとしての
自分のイメージができてくると、
行動に自覚が生まれて、
学習に興味を持って参加しようとする態度が生まれてきます。

そうして4人ほどのレッスンで集中し始めたとたん
学校での授業中飛び出すなどの行動が減ったと喜んでいただいています。
ただし、発達障がいのある子自身が他の子の問題行動を真似てしまう
という問題があるゆえに、
3人の定型発達の子たちの中に、ひとりだけ発達障がいや知的障がいを持った
子が参加しているパターンが、どちらの子にとっても良い学習になると感じています。


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1 コメント

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よろしくお願いします (うさ)
2009-06-30 10:07:24
なおみ先生なら息子を理解し、良い方向に向かわせてくださると思えばこそ応募させていただいたはずなのに、なぜそんなに不安になっていたのかと気付きました。
当日は娘も一緒ですので、途中で私のみ退出できればと思っています。

とても楽しみにしております。よろしくお願い致します。
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