虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

インプットの時期 と アウトプットの時期

2014-03-22 13:49:56 | 初めてお越しの方

春休みの算数クラブの2日目に参加してくれた★ちゃんの

お母さんからメールをいただきました。

★ちゃんは通常のレッスンにも通ってくれている子です。

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先日は、レッスンありがとうございました。

いつもは、なかなか★と関わって遊ぶ時間がとれないのですが、
今日はゆっくり関わってやりました。

図書館で借りてきた、『ミシンのうた』という本が気に入ったようで、
まず2回読んだ後、ティッシュ箱と紙コップでミシンを作り、折り紙を布に見立
てて、カタカタと言いながら縫うまねをしながら、セロハンテープで折り紙同士
をくっつけてカーテンを作っていました。

絵本の中のものを再現するというのは、奈緒美先生のレッスンで何回かしたな~
と思いながら見ていました。

最近、ゲーム熱が下がり気味でしたが、先日のレッスンで火がついたのか、
今日は将棋をやってみたいといいました。まず駒を並べようと言って、並べてい
きました。
『飛車は下から2列目の右から2番目に置いてね』というと、
私の飛車が対角にあるのが、気持ち悪かったようで、
『ママ、右手挙げて』と言われました。
自分と違う方向の手があがったのをじっとみてから、自分でくるっと後ろを向き、
私と★が前後になったときに、同じ方向に手が挙がっているのを確認して、
『同じだね~』とにっこりして言いました。
『次はママが後ろ向いて』といったので、
私が背を向けて、★の前に座ると、
『また同じだ~。わかった。』と納得がいったようでした。


先生のレッスンで、とても小さいときに、ぐずったり、難しかったりで、聞いて
いるのか聞いていないのかわからないこと、そのときは理解できないことでも、
しっかりインプットされているんだな~と、とても驚いた出来事でした。
最近は、アウトプットすることがとても多くて、
『奈緒美先生のところで、こんな実験をしたことがある。』
『○○は□□だよ。だって奈緒美先生のところでやったでしょ。ママ忘れたの?』
と2歳か3歳で経験したと思われることを言ってきます。

先生は、まだよくわかっていなくても見せることは大事ですと言われますが、
最近つくづくそう思います。

ゲームに関しては、今まではゲームの方法を理解することが楽しいようでしたが、
急にサイコロの振り方一つとってみても、どうすれば自分が有利になるか、勝つ
ことができるかというところに意識がシフトして実践しようとしていて、
その変化に驚いています。

ほったらかしにすることが多いのですが、もう少し関わる時間をとらないとと思
いました。
先生のレッスンの後には、何かしら成長が見えるのですが、
今回は、極端ですが、脳の働き方が変わったのかな?というくらいの変化を感じ
ました。
いつもありがとうございます。
来月もよろしくお願いします。

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子どもに何かを教えるときは、言葉で教えるだけではなく、

後から本人が自分で確かめることができるような形で教えるようにしています。


たとえば、向き合っている相手の子の右手が、どちらになるのか確かめるような場合、

お互いの右手を上げさせて、「あれあれ?こっち側とこっち側になるの、不思議ね」

と言ってから、お互いの右手を上げた状態で相手の子の背後に回り、

同じ方向を向いて右手と右手を重ねてみます。

この「くるっと回ると、同じように重なる」という点対象の形は、

大人には当たり前でも、子どもにするととてもびっくりすることのようで、

感動のため息が漏れることもたびたびあります。


こうしたことを、言葉だけで、「こっちが右手、こっちが左手」というように

教えると、

鏡に身体を映しているイラストをさして、

「右手はこっちになるんでしょ?」と人と人が向き合って立っているときと同じように

左右が自分の手と反対の向きになると考えることがあります。

 

何でも、実際にやってみて、目で確かめて

納得することが大事だな、と思っています。

 

といっても、たいていの場合、わかるように見せてあげるときに、

子どもがそれを理解する必要はなくて、

ただ見せてあげるだけで十分なのかもしれません。

具体的に後から自分で確かめられるような形で

教えてあげたことは、アウトプットが盛んな時期に、

どんどん出てくることはよくあるのです。

 

インプットの時期には、何か上達させたり、アウトプットを急いだりするよりも、

身の回りの世界に関心を抱き、不思議を味わい、理解するための方法を体験するのを

心地よく感じられるような環境を用意してあげることが

大切だと実感しています。

 


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1 コメント

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インプットの時期と (しまなみ)
2014-03-24 11:11:36
 私も、こどもたちのインプットとアウトプットの時間的な差、質的な高さに、見くびってはいけないな、と、思わされることしきりです。
 優しいファミリーサポートの奥さんが帰るとき、一生懸命追いかけて、ありがとうございましたー、寒いのでお気をつけてくださいー、とか、習い事に遅刻してしまうと、遅くなって申し訳ありませんー、とか。
 あなた本当にアスペルガー?と思ってしまうくらい、適切(笑)な言葉を選んで真心を込めて発言します。そういう姿やセリフを見せたことがあるのは、数年前だったりします。当時、わかっていない、視線が合ってないな、とは、見くびらなくて、良かったな、と思います。遅延エコらリアだったとしても、いずれ大人になるのだし、損はない。
 遊びの方も、とんと遊べなかった時期が長かったけれど、弟と争って遊び始めました。5歳と1歳が同レベルで、仲裁が大変ではありますが、これがまたインプットになり、いずれはアウトプットになっていくのだろうな、と、楽しみです。
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