☆くんは発達の凹凸があるにはあっても
個性の範囲と思われる子です。
目が少し合いにくく、コミュニケーションの取り方がちょっとだけちぐはぐかな?と感じることがあります。
その場の状況を把握するのが苦手なようです。
とはいえ、人と関わるのが好きですし、物ややり方にこだわることもありませんから、
大らかに成長を見守って行くだけでいいのかもしれません。
☆くんは発達障害等はない子たちの別のグループレッスンにも参加しています。
そこでの☆くんの遊び方と★くんと過ごす時の遊び方を比べると、
「同じ子かな?」と思われるほど指示の通りやすさと意欲の違いが見られます。
★くんとふたりで過ごす間の☆くんは、わたしが誘う活動がブロック作りであれ、工作であれ、
積極的に参加して、自分の考えもあれこれ口にしています。
でも、別グループで4人ほどで過ごす時には、
みんなが工作などを始めたり、椅子に座ってお話を聞いたりしている間も、
ひとりでふらふらと歩きまわることがよくあるし、状況の読みにくさが目立つ印象があるのです。
☆くんは刺激が多く、処理する情報量が多い場では、
自分をコントロールするのが難しくなるのでしょうか。
☆くんにすると、★くんの活動量の少なさは安心感につながっているのかもしれません。
★くんと☆くんといっしょに
今回も前回同様ピクニックごっこやクイズごっこをしました。
それぞれが持ってきたビスケットとクラッカーをティッシュに包んで、その上からさらに大きなハンカチで包んで
ピクニックに出掛けます。
☆くんは、こうした見立て遊びが楽しくてたまらない様子。
★くんは、見立てているという状況がどういうものか
ピンときていないようにも見えましたが、一通りのアトラクションを抜けて
お弁当タイムということでお菓子を広げました。
その時、「クイズです!このお茶は誰のお茶でしょう?」と★くんの
ペットボトルを上に掲げると、
★くんが急に手を挙げて、身を乗り出すようにして立ちあがって、
「★くんの!」と元気に答えたのにはびっくりしました。
一度できたことを、何度もやる機会を設けて
成功させてあげる大切さを感じました。
☆くんは、★くんの食べているビスケットが欲しくてたまりませんでした。
それで自分のクラッカーを★くんに押しつけるようにしてあげると、
★くんの手からビスケットを奪い取ろうとしました。
★くんは多めにビスケットを持っているのですが、自分の分を分けたくない様子です。
そのためふたりの間で無言のお菓子のひっぱりあいが続いていました。
どちらも自分の思いを相手に伝えることができないでいるのです。
それで、それぞれの気持ちを言葉にさせました。といっても★くんは「いやいや」とだけ、
☆くんは「ほしい~」とだけしか言えませんでした。
わたしがそれぞれの気持ちに少し言葉をそえて、ふたりに考えさせていると、
★くんが決心したようにビスケットを☆くんの方に差しだしました。
こうした小さなトラブルにていねいにつきあいながら、
自分の気持ちも相手の気持ちもどちらも大切にしながら
問題を解決していく力がついていきます。
そうした揉め事の後では、
★くんも☆くんも、「ふたり」でいっしょに何かする、
ということに積極的になりはじめたように感じました。
そのおかげか、ふたりともかなり長い間、工作に取り組んでいました。
この日、
帰り際に、★くんに工作で作った舟を手渡してあげると、
★くんが顔をほころばせて、ニコニコしていました。
心底うれしくてたまらない、楽しくてたまらないという様子です。
★くん、とにかく固い無表情でいることが多い子なので、
こんなにかわいらしく幸福そうに笑うのか、と感動してしまいました。
☆くんはどの活動も楽しくてたまらない様子でした。学ぶ姿勢もしっかりしていました。
☆くんの遊び方からは、余裕と発展しそうな可能性が感じられました。
ですから次に来た時には、
劇の幕だけでなく、もっとたくさん☆くんが日常で興味を持っていたものについて
お母さんからうかがって遊びに取り入れるといいのかもしれない、と思いました。
奈緒美先生、☆の遊びがこれから発展しそうだと教えていただき有り難うございました。
レッスンに通うまえは、不安な毎日でしたが、通わせていただきるようになって
私が少しずつ安心して子育てができるようになってきました。
前回のレッスンでのことで奈緒美先生にお話ししたいことがあったのですが、☆に聞かれたくなかったのでお話しできずにいました。
また、次回にお手紙でお伝えさせていただきますのでよろしくおねがいします。
それから☆は、鯉のぼり、サンタクロース、ひな祭りなども大好きです。
昨日は、お雛様を作りました。
☆が顔を描いたものに爪楊枝をテープでとめたものと折り紙を三角に折りくるっとまるめホッチキスでとめた簡単な着物をきたような胴体を作ったものとをテープでとめてお雛様を作るともっと作りたいと言って、七体も作りました。夜の10時まえだったのでおしまいにしなくてはなりませんでしたが、寝る前にもお雛様の絵本を二冊読んで欲しいと言い、すごく楽しそうにいつもよりよりお雛様をみじかに感じているような会話をしながらまた細かいところまでみているように感じました。「明日はぼんぼりを作りたい」と言っていました。正直、まだ工作といっても私がしているようなものですが、奈緒美先生のおかげで☆のそういう変化を感じてとてもうれしくて報告させていただきました。
これからもよろしくおねがいします。