虹色教室内で幼稚園の子らから高学年の子たちにまで大人気の
玩具銀行のお札(100円グッズです)を使った勉強が流行っています。
あまりに白熱しすぎて怖いくらいの勢いになることもしばしば……。
基本は、
タイムカードでアルバイト料の計算 の記事で書いたように、
「仕事の開始時間と終了時間を自分で決めて、自分でアルバイト料を計算して
お金をもらう」というものですが、年齢や理解力に合わせて課題の幅を広げたり、
「その子だけの今の課題」を設定したり、理解を助ける補助教具を手作りしたりして
楽しんでいます。
もうすぐ5年生になる子たちの算数の時間も、
このお札が登場したとたん大いに盛り上がりました。
アルバイトでお給料を荒稼ぎした後で、
弟くんが持参したモジバケールの人形に1万円札を添えて、
「この人形。すごく珍しい商品だから1万円ということにしてね。
消費税を入れて買うといくらでしょう?」と問いました。
「消費税、今は8パーセントでしょ?」とAちゃん。
「よく知っているね。それなら、1万円の消費税はいくらだと思う?」
「……8円?」と自信なさげに答えたAちゃんは、
「でも、先生。消費税なんて計算しなくていいよ」と付け加えました。
「8円?それは違うわね。どうして消費税を計算しなくていいの?」
「だって、コンビニとかに行くと、消費税も入れて金額が書いてあるよ」とのこと。
そうですか……。
それはさておき、百分率や割合を教える時、
(玩具銀行の)お札を手を包丁のようにして
100分割とか10分割して切る真似をして、
「1%は?」とか「1割は?」とたずねると理解しやすいです。
お札サイズの紙を百分割する線を入れたものや10分割する線を入れたものを作って
それぞれのスペースを「1%、1%、1%……」とか
「1割、1割、1割……」と言いながら目で確かめるとさらに理解が定着しやすいです。
そこで、消費税。
まず、1万円の1%は、1万円を100個に切り刻んで……
「100分の1は、10000円のゼロをふたつ指で押さえて隠したらわかるから……」
とやってみて、
「100円」と判明。「あ~、1万800円かー!消費税高い、もったいない!」
とひと騒ぎ。
1万円の消費税がAちゃんが言うように8円だったらうれしい限りですけど……。
教室の中から好きなおもちゃを仕入れ(子どもたちに原価を決めてもらいます)、
原価の2割の利益を見込んで定価をつけて、販売する遊び。
売れない場合、今度は定価の1割引きで販売し、原価と比べて儲けを計算します。
「原価」「定価」「値引き後の値段」「利益」のそれぞれを
子どもたちに自分で計算してもらっています。
両面テープを1万円の原価で仕入れてきた子がいて、みんなで笑いながら計算しました。
このグループの子らも大阪城の建設風景作りに参加。
豊臣秀吉のド派手な茶室はまだ未完成です。