虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

札束を前にすると目の色を変えて勉強……? 算数の世界が面白くてたまらなくなる遊びです 1

2015-03-22 21:07:13 | 算数

 虹色教室内で幼稚園の子らから高学年の子たちにまで大人気の

玩具銀行のお札(100円グッズです)を使った勉強が流行っています。

あまりに白熱しすぎて怖いくらいの勢いになることもしばしば……。

 

基本は、

タイムカードでアルバイト料の計算 の記事で書いたように、

「仕事の開始時間と終了時間を自分で決めて、自分でアルバイト料を計算して

お金をもらう」というものですが、年齢や理解力に合わせて課題の幅を広げたり、

「その子だけの今の課題」を設定したり、理解を助ける補助教具を手作りしたりして

楽しんでいます。

 

もうすぐ5年生になる子たちの算数の時間も、

このお札が登場したとたん大いに盛り上がりました。

アルバイトでお給料を荒稼ぎした後で、

弟くんが持参したモジバケールの人形に1万円札を添えて、

「この人形。すごく珍しい商品だから1万円ということにしてね。

消費税を入れて買うといくらでしょう?」と問いました。

 

「消費税、今は8パーセントでしょ?」とAちゃん。

「よく知っているね。それなら、1万円の消費税はいくらだと思う?」

「……8円?」と自信なさげに答えたAちゃんは、

「でも、先生。消費税なんて計算しなくていいよ」と付け加えました。

「8円?それは違うわね。どうして消費税を計算しなくていいの?」

「だって、コンビニとかに行くと、消費税も入れて金額が書いてあるよ」とのこと。

そうですか……。

 

それはさておき、百分率や割合を教える時、

(玩具銀行の)お札を手を包丁のようにして

100分割とか10分割して切る真似をして、

「1%は?」とか「1割は?」とたずねると理解しやすいです。

お札サイズの紙を百分割する線を入れたものや10分割する線を入れたものを作って

それぞれのスペースを「1%、1%、1%……」とか

「1割、1割、1割……」と言いながら目で確かめるとさらに理解が定着しやすいです。

 

そこで、消費税。

まず、1万円の1%は、1万円を100個に切り刻んで……

「100分の1は、10000円のゼロをふたつ指で押さえて隠したらわかるから……」

とやってみて、

「100円」と判明。「あ~、1万800円かー!消費税高い、もったいない!」

とひと騒ぎ。

1万円の消費税がAちゃんが言うように8円だったらうれしい限りですけど……。

 

 教室の中から好きなおもちゃを仕入れ(子どもたちに原価を決めてもらいます)、

原価の2割の利益を見込んで定価をつけて、販売する遊び。

売れない場合、今度は定価の1割引きで販売し、原価と比べ儲けを計算します。

 

「原価」「定価」「値引き後の値段」「利益」のそれぞれを

子どもたちに自分で計算してもらっています。

 

両面テープを1万円の原価で仕入れてきた子がいて、みんなで笑いながら計算しました。

 

このグループの子らも大阪城の建設風景作りに参加。

 

豊臣秀吉のド派手な茶室はまだ未完成です。


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