「インポッシブル」

2013-07-01 21:58:57 | 映画
最後まで涙が止まらなかった…。

めちゃネタバレしてます。それから、支離滅裂な文章になってます。ごめんなさいm(__)m

観る前まで、粗筋や感想レビューで、あまり良いイメージがなかったんですが、百聞は一見にしかず、でした。観て正解でした。

否の方の意見も良く理解した上での感想ですが、

戦争映画は遠い昔の話だから良くて、津波被害は最近の出来事だから上映したらダメなのか?被災者の気持ちを労るために上映しない方が良かったのか?製作しなかった方が良かったのか?

いやいや、製作する価値は大いにあったと思いました。

確かに大スクリーンでの津波のシーンは、いくら合成された映像であってもとてもリアルでした。ぶっちゃけ、津波のシーンから最後まで涙が止まりませんでした。涙が乾くことがなかった。

ずっと、インポッシブルの意味を考えてました。何が不可能なのか、観るまでずっと腑に落ちなかったから。実話を元にしていているのに、奇跡的に生還した家族の物語なのに、不可能はないと思ったし、なぜ、マイナスイメージの不可能という単語を使ったのか?何故、ポッシブルとかミラクルとかプラスイメージのタイトルでなかったのかずっと疑問でした。

パンフレットを読んでも良く分からなかったので、インポッシブルの理由を見つけようと思って観てました。

インポッシブルという単語は、子供が夜空の星を見ていたときに、見ず知らずのおばあさんが使った単語だったんですが、詳しくは忘れましたが、星を見ながら子供が、(家族が)生きているのか死んでいるのかを訊いた時に、おばあさんが“分からない”という意味で使ってました。

この物語は奇跡的に生還した家族の物語で、実話です。実話だからこそ、この一家族にスポットが当たるのは当たり前で、それこそ、当事者じゃない人間が、リサーチもせず想像だけで全くのフィクションの家族や人間を作り上げてそれをサブストリーとして描くのはそもそも間違いだと思います。

この作品に関しては、主人公のマリアの家族の視点で最初から最後まで描かれているので、見せ方としては間違ってるとは思いません。

被害者はこの家族だけではない。たくさんの人間が死んでいるのに、奇跡的に生還したこの家族だけメインで描くなんて、救われなかった人達に対して失礼にあたる…という意見も分からなくもないですが、というか、私も観る前までその意見に賛成でしたが、観たら考えが変わりました。

震災体験をしていない人間こそ観るべきだと思ったし、決して、奇跡的に生還した一家族だけの綺麗事の物語でないと思いました。ちゃんと人道的なシーンもあったし、これは決して奇跡とか運命とかそんな綺麗事な物語ではないと思いました。

私は独身だし、これからも家族を持つことはないと思うけど、この映画を観て思ったのは、まさに家族の絆であり、他者の関わり方を含めた絆の大切さだと思いました。

ぶっちゃけ、家族いる方たちにも観て欲しいと思ったくらい。より一層家族の絆を大切にしたいと思うだろうし、中には結婚して家族を持ちたいと思う方もいると思った。

スピリチュアルな話ではないけど、本当、生きていることが奇跡なんだから、その奇跡に感謝して、血の繋がりに関係なく、絆というものを大事にしたいなと思いました。

震災や災害などで、家族や友達、恋人、知人を亡くされた方たちにとっては、そう簡単には癒せない深い心の傷になっているのは百も承知です。

見終えて私が感じた“インポッシブル”の意味は、

未来のことは誰もわからない。いつ死ぬかも分からない。未来を予知することは出来ないという意味の“インポッシブル”だと思いました。

今生きている。明日も生きているし、明後日も1年後も10年後も生きているかもしれない。逆に死んでいるかもしれない。でも、今生きているんだから、自然に逆らわずに自然のまま生きるしかない。

生かされた命なんだから…生きていたら奇跡が起こるかもしれない…なんて綺麗事は書かないけど、今生きているんだから、本当に大切なものを大切だと思って生きて欲しい!と思った。

この映画を観た否の方の意見を読んでたら、確かに世の中理不尽なことだらけ、不平等だと思う。なんであんた達だけ運が良くて、私だけこんなに運が悪いの?なんて思うこともあるけど、それはは大間違いだと断言します!

どう生きるかは当たり前だけど自分次第だし、勝手に自分で運が悪い人間にしてるんですよ。運がいい悪いかなんてそんなのどうでもいい。周りに振り回されて、他人と比較するようなことを考えずに、自分の足元をちゃんと見て前を向いて歩くことが何よりも大事だと思う。そこから、自ずと絆の大切さが分かってくると思うからね。

いつも書くけど、もちろん自分への教訓でもあるんですが、自分を見失ってはアカン!と思うね。

この映画にもそこんとこもちゃんと描かれていたと思うよ。“自分より先ず他人”精神も描けていたし、何より、当事者目線であったことがめちゃくちゃ感情移入出来たし、この作品を製作する意味があったと思います。ラスト、主人公のマリアが飛行機の中で流した涙の意味はとても深い意味があったと思います。決して皮肉でなく…。

私は断然オススメしますよ!

今日のまとめ:書き忘れてましたが、めちゃくちゃ褒めてますが文句もあります。

最初の何故か意味不明なナオミ・ワッツのオッパイチラリが観ていてイラッとした。そのショット要らん!胸は重要じゃない。どっちかというと、足やろ!?と言いたくなった。←やらしい意味じゃないですよ。ちゃんと痛いくらいの意味があります。胸も関係あるけど、あのチラリはマジ意味なし!

あと、最初に海からリゾート地へのカメラ目線が、まるで「ジョーズ」みたいに津波(海)が悪者みたいな、犯罪を犯す犯人目線のような見せ方をしていたのも気に入らなかった。

それ以外は涙なくしては見れませんでした…。