続き…

2014-01-31 00:12:59 | 映画
「アイム・ソー・エキサイテッド!」

先程も書きましたが、この作品、結構酷評されてますが、私は好きです。

ペドロ・アルモドハルの作品は「ライヴ・フレッシュ」から注目してるんですが、今回の作品は確かに下ネタオンパレードでしたが、個人的には下ネタ大好きなので、この手の下品さは全く問題ないし、むしろ面白かった。「メリーに首ったけ」もしくは「ふたりの男とひとりの女」に毛が生えた感じ。本当はめちゃくちゃ笑いたかったけど、客席が、何がおもろいねん!?うるさいねん!?的な空気が漂い始めたので笑いを堪えてました。

ペドロの作品を観てきた方なら分かると思いますが、確かにペドロ自身が同性愛者です。確かにペドロが好みの男優を使っていることも有名です。別にペドロのお膳立てをするつもりはないですが、ペドロの脚本は本当に奇想天外で面白い。ゲイとかレズとかバイとかぶっちゃけ私にはどうでもいい。私が興味があるのは才能とセンス。ペドロの場合、映像も奇抜だけど、脚本がいい。オリジナルの天才。

今回の映画に関しては、主人公がオネエ三人組でそれなりの卑猥なシーンはありますが、過去作品に比べたら可愛いもんです。ぶっちゃけ、過去作品の方が過激で生々しい。それでも脚本は良く出来ている。

今回は珍しくコメディではありますが、過去作品にも見られるように、“生と死”が隠れテーマとして描かれているのがペドロファンなら分かるはず。ペドロ作品初めての方にとっては下ネタオンパレードのお下劣な作品に映るかもしれませんが、良く観たら、ちゃんと“生と死”がテーマになってます。

最初のシーンのペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスの会話からも分かるように、“生”とは“生きる”ことだけでなく“誕生”も意味します。これまでの作品も常に暗喩表現のように“生きる”こと“誕生”がテーマとして扱われてます。

って思って観て頂けると、「鑑定士~」じゃないですが、コメディ要素はただの笑いであるに過ぎない。その目に見えて卑猥なシーンに埋もれて本筋の“生きていることは素晴らしい!”というメッセージが見えてくると思います。

登場人物はどうしようもない人間ばかりだけど、皆生きる権利もあるし、生きていいんだよ。そして、あなたがいないと生きられない人もいるんだよ!ということもメッセージとして伝えてます。そのための決断と決別もあるし、不思議な巡り合わせもあります。

セクシャリティに惑わされて、本筋を見逃さないようにと言いたい。

全く内容に触れてませんが、粗筋はあまり意味ない(笑)ぶっちゃけ書くと、実はめちゃスピ要素が隠れてます。いや、隠れてないな、完全にギャグとして扱われてます…。


超オススメではないですが、ご覧になるときは上記のことお忘れなく。私は好きです。やっぱさ、生まれてくる命を喜べないと悲しいし、喜んでもらえないのはもっと悲しい…。

人生は映画より奇なり!

追記:この作品の日本語訳も美奈さんでした!

今日のまとめ:やっぱ、カンヌ常連というだけで、不思議な縁を感じる。

そうそう、ニコールの新作「グレース・オブ・モナコ」が今年のカンヌのオープニングで上映されることに決りました!やっぱ、ニコールはカンヌが似合う!

この記事についてブログを書く
« 「I'm so excited!」&まさかの… | トップ | 星組「眠らない男」 »