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雪組ベルばら 東宝千秋楽 by L.V.

2024-10-15 20:14:47 | TAKARAZUKA
13日、ライブビューイングで咲ちゃんのサヨナラショーと卒業挨拶を観てきました。

土日祝に観劇が集中して、観た順にアップしなくてスミマセン。

m(__)m

実はもう1作あり。後日アップします。



先ずは約2ヶ月ぶりのベルばら。

千秋楽かつ咲ちゃんのラストフェルゼンだけあって、失神夫人と悶絶夫人のアドリブが愛に溢れていて楽しませてもらいました。

その後に続くオスカルアーサがどう切り替えようか、アドリブを入れるべきか迷ったのが伝わってきた。ため息で切り替えてましたが…。

カメラがちゃんと咲ちゃんが喜んでいる表情を捉えていましたね。

正直に書くと、カメラワークが非常に残念だった。引きで撮るとこ、アップで撮るとこ、ターンするタイミングとか、酷かった。

タダで観てるなら文句言えないけど、5000円以上も払ってるんだよ!

マジNHKを見倣って欲しいと何度も思ってしまったよ。

客席からなら自分目線で見たい所を観れるからいいけど、映像はカメラマンや指示する人の目線になるから、

大劇場2階席で観た2回目の、そこでウルウルする??の感動がなかったのが本当に残念だった。

だけども、

カセキョー(華世京くん)が大劇場の時よりも更に良くなってた!!

ラストの“カぺー未亡人!!”胸熱やった!そこだけウルっときた。

はっきり書いて申し訳ないけど、カメラワークのせいで、あやちゃんの名シーンが台無しだった。断頭台は引きで撮って欲しかった。

サヨナラショー以降は、カメラワークに関しては全く文句なかったけどね…。

っていうか、パレードの客席からの登場は、東宝は、大劇場と違って真後ろの扉から出てくるんやね。1階席で観たことないから知らなかった。

それは良しとして、

咲ちゃんのラストフェルゼンは、大劇場の時から文句なし。完成されたフェルゼン像だった。

逆に、カメラのアップが多かったせいか、あやちゃんのアントワネットの大芝居が悪目立ちした感は否めない。やはり、あのあやちゃんの大(お)芝居は、広い劇場で観てこそ生きてくる。

オスカルアーサが、大劇場の時よりも更にリアルオスカルになっていたのも良かった。

脚本に関しては、私はなーちゃんの花組や過去作、原作で補完されているから最初から違和感はなかったが、世間ではフェルゼンの手紙からの今宵一夜シーンが唐突過ぎると評判が悪かったようであるが、千秋楽は違和感を感じなかったはず。

縣アンドレは、カメラワークのせいで存在感が薄まった感があるが、バスティーユは縣君独占やったね。その後は、当たり前だが、アーサが独占だったけど…。

やはり、ひまりちゃんのロザリーと
ゆうちゃんさんのメルシー伯爵が劇画の世界観を膨らませる素晴らしい担い手だった。

今まで、メルシー伯爵は、アントワネットとハプスブルク帝国の名誉しか考えていない人物だと思っていたが、

いやいやいやいや、今日のメルシー伯爵は、めちゃフェルゼンの主張を受け入れてたように感じた。

今までは、フェルゼンの主張も、お前も自分勝手やんけ!と詰ってる感が強かったが、

フェルゼンの言わんとするとこも分かった上で、真実の愛を貫くために身を引いて欲しいという優しさが垣間見えるメルシー伯爵像だった。

今までもずっとそうだったのかも知れないが、私は、フェルゼンもメルシー伯爵も身勝手な人間やな〜と思ってた。

なので、ゆうちゃんさんのメルシー伯爵の助言を素直に受け入れたフェルゼンの帰国の決断も自然に感じた。

フェルゼンも嫌嫌帰国するんじゃなく、王妃の名誉を尊重する決断に思えた。今までは、俺が帰国すればいいんやろ!的な納得いかなさを感じてた。

今回は全くの皆無だった。

やはり、お芝居が上手いと想像や解釈が膨らむ!

サヨナラショーは、まるで、サヨナラショーをもってベルばらが完結するかのような演出になっていて、バラのタンゴ、黒燕尾。マジ素晴らしい演出だった!

咲ちゃんとアーサの「蒼穹の昴」の台詞&デュエットがウルっときた。

咲ちゃんの口から、次のトップコンビのアーサとあやちゃんを推す言葉とか、雪組愛とかマジ最高だった。

咲ちゃんは、雪組の御曹司と言われながらも、苦労も多かったと思うんよね。

私が言うのもなんですが、人一倍苦労した分、とっても頼もしいトップだった思うよ。

今思えば、新公のフェルゼン、バウのパルムの僧院、炎のボレロ、ヴェネツィアの紋章&ル・ポァゾンを生の舞台で観れたのは、神様のお導きやね!どれも本当に良かった!

なんてたって、蒼穹の昴とフェルゼンは、マジ最高傑作!!

咲ちゃん、本当に本当にお疲れ様でした!!

咲ちゃん、そして、共に卒業される、ひまりちゃん、希良々うみちゃん、有栖妃華ちゃん、聖海由侑君、第二の人生も素晴らしきことを祈ってます!



雷神不動北山櫻

2024-10-15 18:51:17 | 古典芸能
やっぱり、広い歌舞伎座で観るより、コンパクトな松竹座で観る方がええわ〜。

この作品、2012年(松竹座)と2021年(歌舞伎座)と観ていますが、

やっぱ、この作品大好き!!

今回もアッパレじゃ!!

ぶっちゃけ、歌舞伎に関係ないけど、龍神様大好き人間には堪らんエピソードが盛り込まれているから(鳴神ね)松竹座で巡演ラストに選んでくれてありがとうございます!!と言いたい。

有名どころというか、お寺や神社の近く?管轄?にある瀧には大体お不動様が祀られてるんよね。

松竹座の2階ロビーには成田山新勝寺の大阪別院より御本尊の不動明王様が鎮座されていて、

お不動様も龍神様の化身とも言われているし(倶利伽羅龍剣がその象徴)、龍神様は瀬織津姫に市杵島姫様とも深い関係があるから、

松竹座がめちゃくちゃ神聖な場所になっていて、マジ最強パワースポットやわ!!!

雨乞いの札と鳴神が、単独上演される「毛抜」、「鳴神」、「不動」(これは単独上演はないらしい)を繋げる役目になっていて、

最近は「毛抜」ばっかり観ることが多かったので、「鳴神」「不動」、あと安倍清行の登場や早雲王子の最期の場を連続で観れるのはマジで有り難い!

連続で観るからこその可笑しみ、例えば、久米弾正の両刀使い、雲の絶間姫の色気に騙さる鳴神とか、歌舞伎だから抑えられているだけであって、内容は結構エロい!そこがオモロイ!(笑)

伊達の十役や星合世十三團ほど早替わりの連続ではないが、團十郎さんの5役はキャラ設定や役作りが全く異なるので、「憐れみの第三章」のウィレムやエマ並みに役替りを楽しめた。

自虐ネタとは言わないが、安倍清行とか久米弾正とか鳴神なんて、色男團十郎さんにピッタリすぎて本当に面白かった。

この作品のメインイベントは、二幕目の早雲王子のシーンだと思うが、梯子に登って逆さ吊りとか、命がけのシーンなので本当に見応えがあった。

私の中では、雲の絶間姫は中村扇雀さんのイメージが強かったのですが、

中村雀右衛門さんも素晴らしかった!

2021年の時は別の役でしたが、雲の絶間姫はちょっと歳が…って思っていましたが、なかなかの色気と若さがありました。

9月に拝見した楊貴妃が年齢設定的にも高齢の役だったのですが、

雀右衛門さんの雲の絶間姫は、全く実年齢を感じさせない色気と若々しさがあって正直ビックリしました。

っていうか、めちゃくちゃ失礼なこと書いて申し訳ありませんm(__)m

チョイ役と書いたら申し訳ないですが、虎之介君が出ていて、夜の部にも出るんだと思ったら出てなくて残念。

めちゃくちゃ顔が小さいのが3階席からも分かるが、声は誰よりも大きかった。出番が少なすぎて本当に残念。

「毛抜」の秦秀太郎役は、やはり若い方が演じるとリアル。今回は児太郎君が演じてましたが、夜の部の静御前といい、秦秀太郎といい、どちらも儚げな感じがお見事でした。

苔玉君も、昼の部しか出てなくてもったいない。

そうそう、開始早々芝のぶさんも出ていて嬉しかった!

なのに、幹部の方以外は、ちょっとしか出て来ないから本当に残念だった…。

市川海老蔵改め 十三代目 市川團十郎白猿襲名披露 八代目 市川新之助初舞台 十月大歌舞伎

2024-10-15 00:43:51 | 古典芸能
2年間の襲名披露公演の最終地、松竹座にて、日にちをずらして昼の部と夜の部を観てきました。昼の部は3階席で、夜の部は1階席で観てきました。

今日は、夜の部を観てきたのでその感想を書きます。

そもそも夜の部は、土日祝のチケットが完売だったので諦めていたのですが、運良く戻りチケットをゲットしたので1階席の一桁台の良席で観させて頂きました。

さすがに2万2千円は高過ぎ!と思いましたが、東京に行って歌舞伎座で観たと思えばどっこいどっこい。

松竹座は歌舞伎座より半分くらいの広さだからめちゃくちゃ観やすいし、役者さんも近いし、オペラ要らずだからミーハー気分で観させて頂きました。


先ずは、右團次さんが忠信を演じる、義経千本桜の五段あるうちの二段目にあたる鳥居前。

偽忠信が狐になるのは四段目なので、鳥居前では、実は狐が化けた偽忠信だと示唆する仕種があるのみ。二段目から伏線を敷いているのが、義経千本桜の面白いところ。

右團次さんの忠信はめちゃカッコ良かった!最近悪役しか観てないから新鮮だった!昼の部も悪役だったし…。

静御前の児太郎君がそりゃまぁ美しいこと!先月の歌舞伎座より正統派な役だったので、目の保養になった。

九團次さんの弁慶もええ声やった!

あー、来年、歌舞伎座で全幕通しがあるのが羨ましい!!

だれが各段の主役(義経以外の役)を演じるのか興味津々。

二幕目が一條大蔵譚。義経の母常磐御前の2番目の夫、幸四郎さん演じる一條大蔵長成が主役の物語。

常磐御前は、幼い頼朝と義経の命を守るために、最初の夫である源義朝の敵である平清盛の妾となって身を捧げた女性。

奢れる平家の滅亡を密かに企んでいた常磐御前。その事実を知った常磐御前の今の夫であり、自称阿呆の一條大蔵の家老の八剣勘解由は一條大蔵の財産?を横領する目論見があり、平清盛に報告しようとしていた。

そこに、実は、阿呆は仮の姿であった一條大蔵が現れ、八剣勘解由を殺す。

八剣勘解由は、源氏の血を引く貴族で、源氏を支持していた。

一條大蔵も常磐御前もお互い真意を隠して、平家の滅亡を望んでいたという物語。かな??

この物語の背景には、

平治の乱で、清盛がライバル源義朝を倒し、その妻常磐御前を妾?自分のものにすることを条件に幼き頼朝と義経の命を救った。

だけども、義朝の家臣は、常磐御前が平家に身を売ったことが許せなかったんよね。

結局は、頼朝と義経を生かしたことが仇となり、平家滅亡へと余儀なくされてしまったわけですが…。

平治の乱?壇ノ浦の戦いをきっかけに、報復されないために子孫を打ち死にせんとする戦国の世へと繋がっていくんよね…。

と思うと、やはり、源氏は好かん!

平清盛が人間的に素晴らしいとは思わないが、日宋貿易とか中々の経営に長けた人やと思う。手段はさておき。

清盛はさておき、その子供達は立派やと思う。少なくとも源氏に比べたら全然マシやと思う。

いくら腹違いの弟とは言えども、追討するって、義経は義経で非はあるが、三谷さんの「鎌倉殿の十三人」に描かれているように源氏は仲が悪すぎるねん!

それにしても、歌舞伎に限らず、第一幕の鳥居前もしかり源氏贔屓の作品や支持者が多いね。私も平家は悪者だと思っていたけど、歴史の勉強をすると、奢れる平家は久からずに皆洗脳されていると思う。

今のワタクシ完全に平家側でございます。

あ、今回の作品選びに文句を言ってるのではないですよ。

一條大蔵を演じた幸四郎さん。やはり芸達者!うつけと真面目さの演じ分けがお見事でした。

常磐御前を演じた雀右衛門さんが、昼の部の感想でも書きますが、生き生きしていてビックリ。

以前拝見した時はお年で体力が衰えたのかな〜と思っていましたが、全然衰え知らずだった!素晴らしかった。

三幕目が口上。四幕目が夜の部のメイン、連獅子。

口上では、團十郎さんの睨みをオペラなしで拝見できて感無量!

いつ以来ぶりの勸玄くん改め新之助君だろうか?歌舞伎座の襲名の時は観れなかったからな…。あ、口上は観たか…。

あれから2年か…

を思うと、しっかりしてきたな〜と思う。が、反面、まだ声変わりしてなかったことに驚いた。

そうか、私は小学6年で声変わりして合唱コンクールで高い声が出なくて口パクしてたからな〜。小6は11歳か…。だったら10歳はまだ声変わりしないか…。

私が知ってる新之助君は、舞台に立ってるだけでアイドル並みに客席フィーバーぶりだったからね。

よくぞ、連獅子を選んだな〜と思うくらい頑張ってた。

最近は親子で連獅子をすることが多くなっているが、直近では私が観たのは松緑さんと左近君の連獅子ではあるが、

團十郎さんと新之助君の連獅子は、パパの息子への溺愛ぶりが伺える團十郎さんの愛情が伝わってきた。あ、成長を喜ぶ父親って意味ね。

毛振りの前に登場する、新之助君演じる狂言師左近を笑顔?表情が柔らかくして見つめている右近役の團十郎さんの表情が印象的だった。

親獅子になってからは笑顔は皆無だったけどね。

やっぱ、團十郎さんは、年を重ねても色気が半端ねーな。こりゃモテるわ!

團十郎さんの毛振りは随一やな〜と思うくらい力強さがあり、節というか、グルグル回すんじゃなくて、反時計回りに上(かみ)から下(しも)に毛を移動させるあの動作が大変素晴らしかった。単純にグルグル回す毛振りはカッコイイとは私は思わない。

新之助君も頑張っていたけども、途中から力が尽きてきたかな〜が視える毛振りだった。

ぶっちゃけ、松緑さんと左近君の連獅子ほどの感動はなかったが、新之助君の成長が伺える連獅子ではあった。

連獅子って、毛振りが見せ場ではあるが、それ以前に足運びであったり足拍子や細かい動きが大事な演目だと思うんよね。

おばさまのアイドルの勸玄くんが新之助襲名の責任感を感じる重みのある足拍子だった。

私もちょっとだけ日舞の練習をしたことがありますが、新之助君よりはるかに体重があるのに、新之助君みたいにあんな立派に床を踏むことが出来なかったよ。それだけでも既に尊敬レベル!

次、連獅子、もしくは毛振りをする時はもっと成長してるやろね。

今はまだカワイイでいいけど、声変わりしてからが新之助君の本番やな。