月組 大千秋楽 @L.V.

2022-10-09 23:57:58 | TAKARAZUKA
お〜、やはり東宝千秋楽、そしてライブビューイングだけあって、大劇場の時と全然受ける印象やメッセージが異なってた!

とても良かったです!

るうさんの魂の叫びの歌に、まさかの涙。

ラストの海ちゃんの冷酷さ、特に、ギャツビーの墓に花を手向ける、いや投げ落とし方が最高に良かった!あれくらい冷酷じゃないとね!

車から降りた時から、ニックの手に触れた方も、もうクールデイジー!

デイジーの覚悟と、これから見えない何かに裁かれるかもしれない運命を感じる素晴らしいデイジー像でした!

そしてそして、レイコギャツビーの、不謹慎な言い方ですが、幸せな最期にめちゃくちゃ説得させられました。

そしてそしてそして、チナツ様のトムもめちゃくちゃ良かった!一つ一つのシーンに必然性が出てました!

そしてそしてそしてそして、おだちんニックがめちゃくちゃ間で芝居をしていてめちゃくちゃ良くなってた!

みちるちゃん、じゅりちゃん、まゆぽん、さちかさん、じゅんこさんの変わらずの安定ぶり。

そして、卒業されるなっちゃんヒルデ。私にとっては隠れ重要人物。希望通りの配役だったので、なっちゃんがヒルデ役で嬉しかったのに、シーン毎に登場人物が多くなっているので、どうしても埋もれてしまって残念で仕方なかった。

名前は書ききれないけど、個々の生徒達がめちゃくちゃキャラが立っていて、ライブビューイングだから顔の認識がしやすかった。

ということで、日曜日は基本仕事のことが多いのですが、たまたま休みを頂いたのでギャツビー大千秋楽@ライブビューイングで観てきました!

大劇場公演では8枚もチケットを取っていたのに1回しか観れなかった。今思えば1回でも観れてラッキーではありましたが…。2回目が東宝大千秋楽となりました。

同じ大千秋楽でも、同じくコロナでほとんどの公演が中止になった花組と月組でこんなにもトップスターの挨拶が異なるとは。

レイコ君の大劇場はほとんど中止だったが東宝公演をやりきった清々しさ。レイちゃんの大劇場はやりきったが、東宝公演をやりきれなかったやるせなさと申し訳なさ。とても対照的だった大千秋楽でした。

レイちゃん、全ツ観に行きますから!!

あ、レイコ君も観に行きますから!!

それはさておき、

ぶっちゃけね、第一部のレイコ君のギャツビーの登場シーンから、笑顔が印象的なアプローチに正直解せなかったのですが、闇を抱えているように思えなかったから。それは大劇場でも感じたことだったけども。

レイコギャツビーは、デイジーの別れから5年経ってもデイジー同様大きな変化を感じなかったんよね。どちらかというとデイジーを愛した当時のままのギャツビー像だった。

が、第一部ラスト、ギャツビー邸のパーティーでのちなつトムからの挑戦状とウルフシェイムからの組織脱退により、いわゆる反社組織から離れて、ちゃんと堅気になってデイジーと共にゼロから再出発する意志を感じられる第二部のギャツビー像だったので、

レイコギャツビーは、始終笑顔が垣間見えるのが正直違和感があったんですが、ギャツビーがラスト、デイジーの身代わりとなってるうさんウイルソンに撃たれた時に垣間見えた笑顔から、

永遠にデイジーを愛したまま死ぬことが出来る喜びに思えてならなかった。

今までの笑顔は、ひたすらデイジーとの再会を待ちわび、再会を果たし、そして愛を確認し…、ひたすらデイジーを想う気持ちが無意識に笑顔になって表れたんだと私は解釈しました。

結局のところ、デイジーは、トムとパメラのいる家庭に戻り、ギャツビーは再び一人ぼっちになったわけやん。もし生きていたら、ずっと片思いの辛い人生が待っていると思うんよね。せっかく堅気になったのにまた反社の世界に戻る可能性もあるわけやん。

を思えば、デイジーへの愛を貫いて天に召されることは決して不幸なことじゃなくてむしろ幸せだったと思えるよね。撃たれて死ぬことで、真実の愛を貫くことができたんだからね。

と思えたレイコギャツビー像でした。

大劇場のときもここまでアプローチしていたのかもしれないけど、2階席からはそこまでは分からなかった。

これは、ライブビューイングだから、表情がドアップで見れるからこその発見だったので大千秋楽観れた良かった!

それから、海ちゃんデイジー、なかなかですわ!鮎ちゃんデイジーと似て全く非なるラストのアプローチにマジ唸ったわ!

これからの未来を予見させる、決して幸せな生活になるとは限らない、トムの浮気癖に悩ませられる日々が待っているかもしれない…。

罪を背負って生きていく覚悟を決めたというより、ギャツビーと完全に決別し、世間の常識は私の常識ではないくらいの冷酷なまでの綺麗なおバカさんになるであろう未来が見えるデイジー像でした。

あの花の投げ方最高!

いやー、海ちゃん、まじアッパレ!

レイコ君も海ちゃんも、初演を踏襲しない新しいアプローチにマジ感動した!

そして、ちなつトム。これなんよ!私が欲しかったのはっ!!

トムは、登場シーン毎に問題を撒き散らす重要な役どころだから、台詞流したら駄目なんよ。

ウルフシェイムの台詞もストーリーの芯になっているけど、トムもまた決め台詞や捨て台詞に意味があるんよ。次の重要シーンに繋げる大事な台詞なんよね。

さすが、ちなつ様!!

エロいわ、傲慢やわ、自分勝手やわ、めちゃくちゃエロカッコ良く台詞を残してくれた!

ラストの、車の横でタバコをふかしてふてくされるちなつ様が最高に好き!

やっぱ、ちなつ様は、嫌味な役が似合う!

おだちんニックも良くなってた!大劇場よりも間の取り方が上手くなってた!第二部はめちゃくちゃ良かった!

どなたかが、ニックは真実を打ち明けることが出来たのにそれをしなかった、ニックは安月給で階層社会の下に近い存在だから上位の人間を疎んでいる、ニックが1番ズル賢いのでは?と考察されていましたが、

確かに、さもありなんなご意見だとは思いました。でも、小池先生が描くギャツビーの世界観は真実の愛がテーマだから(←私の考察w)、ニックは最後までのギャツビーの唯一の良き理解者であって欲しかったと思うんよね。

確かに、あの死に方だとギャツビーに対する世間の印象は、人を跳ねて逃げた悪い人間だから因果応報だと不名誉に思われているだろうね。

でも、ギャツビー自身にとっては自分の死によってデイジーを守る、生かすことができたわけだから名誉だと思っているはずなんよね。だから悔いはないと思う。

と思うと、世間の評判より、その人物の想いの方が価値があると訴えた作品だと言えるので、

めちゃくちゃエエ作品やん!?と改めて思った。

大劇場だけだと不満が残りましたが、大千秋楽を観られて全てがスッキリした。


大千秋楽ということで、卒業生3名の挨拶がありました。

なっちゃんこと夏月都さん、晴音アキちゃん、佳乃百合香ちゃん、卒業おめでとうございます。

なっちゃんの挨拶を聞いて、ついついキリヤンのラストDSを思い出しました。あの時は最下級生で可愛かったのに、今ではもう副組長だよ。めちゃくちゃしっかりした口調で、月日の経過を感じる素晴らしい挨拶でした。

アキちゃんは、お芝居では素晴らしい歌声を聞かせてもらいました。挨拶では、たくさんの方に感謝の気持ちを述べられていて幸せだったのが伝わってきました。

百合香ちゃんは、めちゃくちゃお嬢さん育ちが窺えるお可愛らしい挨拶でした。

卒業される生徒にとっては、大事なセレモニーなので、花組もそうだけど、このご時世千秋楽の幕を降ろせることは生徒にとってもファンにとっても、劇団にとっても幸せなことなんだと改めて感じるレイコ君の挨拶でした。

なっちゃん、アキちゃん、百合香ちゃん、第二の人生も幸多いことを祈ってます!

そして、久々に見た月組ジャンプ。キリヤン時代は、めちゃ跳んでたのを思い出して懐かしかった。

今日はたまたま休みだったので観ることが出来ましたが、やっぱ導かれてるよね?(笑)