やはり、イキウメ作品は、シアターイーストのような小さい劇場で観る方が臨場感がある!
大阪公演がありますが、正直、イキウメ作品は、もっと小さな劇場で観たいので、ちょうど、マチネで「貴婦人の来訪」をソワレでこちらを観てきました。
たまたまの休みで、両方観れるなんて!
ワタクシ、ドミノかもしれない!(笑)
ということは、私の裏で誰かが泣いているということか…。
我ながら上手く話を持ってきた!
(笑)
ということで、数年ぶりのイキウメ公演を観てきました!
「関数ドミノ」は、「太陽」に並ぶ名作という噂を聞いていたので戯曲本だけ買って読んでました。
戯曲を読んだ時からめちゃくちゃ面白かったので、再演を待ち望んでいました!
完全なるフィクションだと分かっているのに、一つ一つの状況や台詞が私にはとてもリアルに感ぜられ、ずっと頷きながら観てました。(笑)
喋っていいなら、ずっと「そう!そう!そう!そう!」と言っていたかもしれないくらい、ドミノの存在を確証するくらい、前川さんが紡ぐ台詞の数々に納得しながら観てきました。
ミイラ取りがミイラになってしまう、というか、実は自分がミイラだったという内容だけど、
ドミノが奇跡を起こす人であろうとなかろうと、純粋な願いや想いは必ず叶うと私も思ってる。
結局叶わないまま終わったり、その時は叶わなくても、何年か越しで叶ったこともあったり、叶ったら叶ったで、こんなもんなんだ…と冷めていたり…。
安井順平さん演じる主人公のネガティブ感情もめちゃくちゃ分かるし、というか、誰もが思う感情だと思う。
他人の芝がめちゃくちゃ青々しく美しく見えることもあるけど、実は、その芝もいつまでも青々しいわけではない。←意地悪やね!藁
他人の芝なんて気にしなくていいんだよ。
それより、自分の芝を手入れすることのほうが大事。ケアしていく方が大事。
太田緑ロランスさん演じる女性のように、あそこまで信念が強いと宗教になってしまうけど、純粋な願いは本当に叶うと思う。
あの、ロランスさんが演じた人、本当にいるからね!前川さんの観察力は凄い!
今まで私が観てきたイキウメ作品が「世にも奇妙な物語」のような怪奇現象に対して、「関数ドミノ」は、怪奇現象であるようで思想がテーマだよね。戯曲でしか読んだことない「太陽」も思想だよね。
今回は、奇跡がテーマだけど、本当に前川さんの思想がめちゃくちゃ反映されている作品だと思う。奇跡を起こす、奇跡が起こる云々より、生き方、考え方が大事なんだということが前川さんは伝えたかったんだと思うんよね。
人間は、自分の思考でしか他人を判断できない。だから、その思考が正しいか否かは、正直他人には関係ない。だから気にすることはない。
他人の意見は、占いと同じで、当たるも八卦当たらぬも八卦。都合のいいことだけ聞いていたらいいと思う。いちいち他人の意見に左右される必要はない。
本当に久々のイキウメ作品で、久々のイキウメメンバーだったので、改めてこの世界観好き!
前川さんの脚本演出は面白い!
美術なんて超シンプルなのに、凄くイマジネーションを掻き立てられる演出だった。
これ、実は台詞劇なんだよ!というのを思わせない前川演出が凄い!
やっぱ、イキウメ、病みつきになる!
(笑)
追記:Myブロガーさんもご覧になられ、ラストの台詞に戸惑われた様子だったので、改めて私が持っている戯曲で確かめたら、台詞が変わってました。
自分がドミノだと気付き、死にたくなった真壁。精神崩壊したような台詞を発して暗転。
今回の舞台では、一度死にました、と告げる。
いずれにせよ、真壁はドミノだったので純粋に死にたい願望が叶ってしまったと解釈。舞台で独白している真壁は、幽霊または輪廻転生前の魂と私は解釈しています。