「蒼の乱」

2014-05-23 00:44:47 | 舞台
ユリちゃんもケンイチ氏も凄く良かった!!!

第一部は完全にケンイチ氏が主役でユリちゃんが引き立て役でしたが、第二部は逆転してユリちゃんが主役でめちゃくちゃ格好良かった!!!

っていうか、今回のいのうえ歌舞伎って、これって、いつものいのうえ歌舞伎なんですか???

わたくし、まだ新感線の舞台を今回で4作品しか観てませんが、いのうえ歌舞伎も前回の「シレンとラギ」しか観てないので、他の作品を知らないんですが…、

今回の「蒼の乱」って、「五右衛門ロック」のスピンオフみたいな演出になっていて、ミュージカル仕立てで歌もあるし、これって定番のいのうえ歌舞伎なんですか???

前回の「五右衛門ロックⅢ」の延長線のような内容でしたが、ぶっちゃけ、

「五右衛門ロックⅢ」よりめちゃくちゃ良かったです!!!

今回の脚本、メッセージ性はあるわ、スピ要素はあるわ、辻褄も合ってるし、ダブル主演のユリちゃんとケンイチ氏のキャラの肉付けも上手くて、とっても良かったです!

二人が敵対するのは予想できたけど、どちらが本当の“馬鹿”なのか最後まで分からない展開だったので、めちゃくちゃ作品に引き込まれました。途中までケンイチ氏寄りで見ていたらどんでん返しもあって、誰が本当の味方か敵か最後まで分からない展開になっていて、結局はユリちゃんもケンイチ氏もどちらもヒローになりえる展開になっていたので本当に脚本演出共に素晴らしかった!最後まで楽しめました。

わたくし、日本史オンチなので時代背景が全く分からず、ただプログラムに載っている歴史背景を直前に読んで臨んだんですが、ちゃんと辻褄が合うラストでしたね。

今回の脚本にはスピ要素があって、みはるさんの役柄はまさにスピの世界の人物でしたもんね。第一部でこれでもう終わりなん???って思っていたら、ちゃんと第二部でも活躍してました。素晴らしい存在感と脚本でした。わたくしには堪らん脚本でした(笑)

で、もう一つ、「五右衛門ロックⅢ」に続き、今回も「エリザベート」の曲がアレンジされてました。いのうえさん、または中島さんって、「エリザベート」好きなんですか?前回は浦井氏がいたからの選曲だと思っていたんですが、今回は何故に「エリザベート」???ま、個人的には楽しめましたけど…。

じゅんさん演じる馬も、「ライオンキング」の要素を取り入れた演出になっていて素晴らしかった!これも演劇作品においてはあまりない登場のさせ方なので斬新で良かったです。これもスピ要素ですね。

一見、「ロード・オブ・ザ・リング~王の帰還」を連想させるシーン、または、「パイレーツ・オブ・カビリアン」をなぞったシーンがあって、超魅力的でした・私にはね(笑)幽霊を味方に付けたら最強だったろうな~と想像してましたが、実際は違いましたね…。

今の日本の政治を揶揄したような台詞もあって、脚本が本当に素晴らしかったです。

ユリちゃんの素晴らしさは、宝塚時代から存じ上げておりますが、第一部が引き立て役だっただけに、第二部の巻き返しは素晴らしかったです。ユリちゃんのドスの利いた声にしびれました!さすが元男役!何より、元気なユリちゃんが拝見できて嬉しかったです!

ユリちゃんにもケンイチ氏にもちゃんと花を持たせる脚本演出になっていてホント素晴らしかった!

で、ケンイチ氏がめちゃくちゃ良かった!!!

いや~、舞台経験を何年もしてきたかのような発声と見せ方に非常に驚きました!映画におけるケンイチ氏のカメレオンぶりは存じ上げてましたが、まさか舞台上でこれだけ魅せられるとは想像もしてませんでした。体力・精神力・表現力ともにかなり優れていると断言します。蜷川さん、絶対大好物だと思う。是非とも蜷川作品で暴れまくって欲しい!そして、今度は舞台の板の上で藤原君とガチの演技バトルを実現して欲しい!

ケンイチ氏の殺陣も素晴らしかったですが、早乙女太一氏の殺陣もかなり見応えありました。どちらも今回初めての拝見だったのですが、ボキャブラリーが足りなくて申し訳ないですが、本当に素晴らしい!としか言い様がない。

他の作品を観てないからアレですが、第二部は殺陣オンパレードでめちゃくちゃ格好良かったです!あ、皆さんね。二回公演がある日は体力が保つのか心配になるくらいかなりの運動量ですもんね。観客としては目の保養になります。格好良く、それでいて美しい殺陣でした。

平さんも出てるし、声フェチの私としては堪らんキャスト陣だったので、眼福・耳福と大変満足してます。

ラストの草原と空が一体となるシーンも良かった!発想が素晴らしかった。スピ的に表現すると、ユリちゃんとケンイチ氏の魂が一体になったかのような見せ方になっているので、ユリちゃん美味しい役でしたね。

もし、私みたいに日本史オンチの方でこれからご覧になられ方は、是非とも、観劇前にプログラムの歴史解説を読まれることを薦めます!背景を知ると、よりユリちゃんとケンイチ氏の人物像や状況設定が分かり易くなる。余計なことを考えなくていいから、メッセージ性がストレートに入ってくる。

ぶっちゃけ、新感線、4作品しか観てないけど、これが一番良かった!

今日のまとめ:ユリちゃんが歌うシーンで思わず宝塚時代を思い出した(笑)←なぜ笑う?w(;°O°)w

みはるさんもソロがありましたが、こちらは宝塚時代より伸び伸びしてましたね。じゃあ、ユリちゃんは???m(__)m格好良かったです!(汗;)

追記:開演前に流れていた音楽が超格好良かった!Evanescenceみたいな女性ヴォーカルのメタルロック!好き好き!(笑)