宙組「ベルばら」

2014-05-09 22:01:08 | TAKARAZUKA
死に様が美しい歴代オスカルNo.1やな!!!

脚本は相変わらず荒らさが目立つけど、バスティーユは圧巻でした!

テルカルありきの「ベルばら・オスカル編」であることは言うまでもないけど、バスティーユが一番見応えがありました。これ、ホント歴代No.1だと思う。

それ以外は、生徒の熱演がなければ観れたもんじゃないくらい今回も脚本の荒らさが非常に目立った。全くもって誰にも感情移入出来ない。終わり良ければ全て良し的な展開がほんと残念でならない。第一部のペガ子…、第二部のバスティーユ…、内容があまりにもナイヨ~。

オマージュにこだわり過ぎて新場面が全く活かされてないのがホント残念。三部会を第一部のメインエピソードにして、貴族と平民の対立を膨らませたらもっと脚本に厚みが出るのに、ワンシーンとして中途半端に入れ込むから、取って付けた感がありまくりだから生徒の熱演が寒く感じることがあった。

卒業していく生徒も含め生徒達へ愛も分かる。メインやホープの生徒にも見せ場が必要なのも分かる。でも、脚本として筋が通ってなかったら演じる生徒だって役作りに困ると思うよ。

ま、愚痴ってるのは私ぐらいで、これがイイ!と言う人が大多数だから何とも言えないけどね…。

ということで、ぶっちゃけ書くと、脚本に関しては月組ほどの怒りはありません。ただ残念なだけ。個性的な生徒が揃っているのに、大勢のうちの一人みたいな人物描写が残念なだけ。あとは…、

生徒の熱演が素晴らしい!

中途半端に演じたらホント学芸会になってまうもんな。ホント、恐るべし植田脚本です。

テルカルは、ほんとバスティーユが素晴らしい!ビジュアル的にも劇画のオスカルに一番近いから本当に存在感だけでもう眼福!凛々しさもあってホント劇画から飛び出てきた感じだった。

マー君のアンドレが予想以上に良かった!あれくらい熱演してくれないと、アンドレがただのストーカーになってしまう危険性があっただけに、ともみんのアンドレとはタイプの違う情熱的なアンドレ像が素晴らしかったです。

第一部では台詞が少ない分存在感が薄かったけど、第二部で見事に挽回してくれてました。一歩間違えたら本当オスカルのストーカーやもんな。ホント脚本に難あり。そう、匍匐前進がなかったのが良かった。これがあるとないとではアンドレの存在感がガラッと変わるからね…。あれは寒いからもうやめてほしい。

キタロウ君のアランはイメージのまんまですね。あまりにもそのまんまな役だから、次の役替わりアンドレの方が非常に楽しみです。そう、次のマー君のジェローデルはイメージ通りだからマー君でアラン役が見たかったな。

で、今回のジェローデルはなかなか美味しい役だったね。だからマー君がジェローデルなのも納得なんだけど、今日観たカイ君も良かったよ。ジェローデルのイメージにピッタリだったから、180度違う次のアランが楽しみです。

この作品で、サヨナラになってしまうベルナールのちーちゃん。一作毎に一人ずつ大空組が解体されていくのが残念でならない。ベルナールは定番だけどちゃんと見せ場が維持されていて何よりでした。

ロザリーのみりおんは実にもったいない使われ方やね。みりおんはマリー・アンワネットが絶対似合う。だから全ツが楽しみ。観れるかどうか分からないけど…。そうそう、今日のみりおんを見て、エリザベートが観たい!と思った。やはり、あの歌ウマは最大限に活かさなアカンと思う。宝の持ち腐れは非常に勿体ない!

今日観た限りで、メイン以外で目立った生徒は、モンチ君と愛月君でしたね。もちろん、ゆうちゃんさんやスッシー組長さんやベテラン勢も存在感はあったけど、モンチ君と愛月君は扱われ方が特別でしたね。

モンチ君は最初のオスカルの少女時代だけでしたが、これが意外と美味しい。「エル・アルコン」のティリアンの少年時代並みに、大人になったオスカル像を形成する役割を担っているだけに、演じ甲斐はあったと思う。

愛月君は表現が上手かった。もちろん台詞量も関係してるけど、声が特徴的だけに存在感があった。「パルムの僧院」が観たい!

大訂正:「パルムの僧院」は雪組でした…すみませんm(__)m

噂のフィナーレは…、

最後までオスカルだったテル君は…、ぶっちゃけイマイチだった、私にはね。男役の服装とロングの金髪は似合っているのか???もっとオスカルをイメージしたもっとフェミニンな衣装の方が良くないかい?男役を意識し過ぎてフェミニン度が低く感じたので私にはイマイチでした。発想は良かったのにね。

マー君、キタロウ君、みりおんでトリコロールを表現した衣装は良かった!どうせなら、各三色グループがあったんだから、メイン三人だけじゃなく、バックでも三色の群舞もあっても良かったんじゃない???かなり見応えあると思うよ。東宝ではご検討を!

フィナーレナンバーに♪愛の讃歌♪はナイスアイデアでした!歴代ではその他のシャンソン曲のアレンジだったもんね。初演から40年経ってシャンソン界の真打ち登場だと格が上がる。逆に、なんで今まで使用しなかったのか不思議やね…。

ということで、愚痴だらけになってしまいましたが、本当に怒りはないです。テルカルを観るだけで十分ベルばらワールドに浸れると思います。私はやはり、ビジュアルより内容重視なので、カリンチョアンドレ&いっちゃんオスカルver.には劣ります。初めての方ならきっと楽しめると思う。

私に言わせると、「ベルばら」のどこに、チケットを完売させるサブリミナル効果があるのかが不思議でならんのですがね(笑)ま、私もまんまとその効果に引っ掛かった一人ですが…(汗)恐るべし、ベルばらマジック!

今日のまとめ:次はBパターン!